「朝からなんか気分が優れないな」、「今日のプレゼン、すごく緊張する」といったときにお守りのようにあなたをサポートしてくれるフラワーレメディ。英国王室やエマ・ワトソン、ビクトリア・ベッカムなども愛用しているという、心のセルフケア方法を調べてみました。
液体であれば、
何に入れても問題なし
フラワーレメディとは、英国の医師エドワード・バッチ博士によって1930年代に完成された自然療法。すでに80年以上のときを経ており、今では世界各国に広がっている。それに伴い、独自のフラワーレメディを生み出す人も増えてきたが、創始者であるバッチ博士によって導き出されたのは38種の花から抽出されたエッセンス。それだけでも2億9200万通りの組み合わせが可能なため、あらゆる感情に対応できるという。
ここでは、バッチ博士のフラワーレメディのスペシャリストである、一般財団法人 日本フラワーレメディセンターの白石さんにお話を伺いながら、効果的な使い方を聞いた。
ーーまずはフラワーレメディの使い方を教えてください。
白石 フラワーレメディはメンタルに作用するサプリメントのようなものです。たとえば、朝起きたときに「なんか今日は元気が出ないな」などの心の不調を感じたら、飲み物に2〜4点垂らして飲むだけと簡単なんです。感情の状態に合わせて7種類までブレンドできますし、副作用がないので薬と併用して取り入れることもできます。
ーーどんな飲み物に垂らすのがいいなどあるのですか?
白石 水やコーヒー、紅茶、果汁などはもちろん、お味噌汁やスープなどに入れていただいても構いません。お酒に入れたら、「二日酔いになりづらくなった」「悪酔いしにくくなった」という方もいらっしゃいます。また、妊婦さんや赤ちゃん、ご年配の方、ペットまでも、家族みんなで何か困ったときの、家庭の常備薬のようにして使うことができます。
ーー中身はどういうものなのですか?
白石 バッチ博士はもともとホメオパシーを研究していた方です。そこから、よりシンプルで負担のかからない方法を求めて生まれたのがフラワーレメディ。ですので、基本的には波動医学と呼ばれるもの。感情に特定の波長があるように、植物や花にもそれぞれ特定の周波数がある。それらを掛け合わせることで、本来持っているバランスを取り戻そうという考え方です。波動の抽出方法には花に合わせて2種類あり、ひとつは太陽法と呼ばれる、ガラスのボールに清らかな水を入れ、太陽光に当てることで花が持っているエネルギーを転写する方法。もうひとつは煮沸による方法です。どちらもホメオパシーと同じく希釈されています。
ーー白石さんが輸入されているフラワーレメディのメーカー、エインズワース社は英国王室御用達なんですね。
白石 エインズワース社もまた、元々本来はホメオパシーのメーカーです。英国王室では、より気軽にフラワーレメディなどの自然療法が使われているようで、メンタルヘルスケアの普及のための活動にも熱心ですね。また、英国の大手ドラッグストアチェーン『ブーツ』でも、バッチフラワーの製品は置かれています。
疲れたとき、恋に焦っているときにも効果的!?
ーーおすすめのエッセンスを教えてください。
白石 疲れているときは、23番のオリーブがおすすめです。何か特定の不安があるときは20番のミムラスや、イライラするときは18番のインパチェンスなどがよく使われています。常にバランスのとれた、メンタルが強いといわれる状態になっていきます。仕事にも家庭にも恋愛にも使え、好きな人に対して、つい相手を独占したくなってしまいがちな人は8番のチコリーとか。感情は伝染するので、自分が「まぁいいか」とリラックスした状態になると、相手にも伝播して、相手がこちらを見てくれやすくなることもあるようです。
ーー一番人気はどれですか?
白石 リカバリープラスという、8種類のバッチフラワーをブレンドした商品です。ストレスが強いときや、面接やプレゼンの前などに取り入れると、恐れや不安や緊張が和らぎ、気持ちがラクになりますよ。
ーーアロマオイルとの違いはどこでしょう?
白石 アロマオイルは香りがありますよね。これは香りではなくバイブレーション。アロマは物質的に検知できるものですしカラダに直接作用します。一方で、フラワーレメディは感情や心に作用する。バッチ博士はもともと内科の医師で、病気になる前には誰もが心のバランスを崩していることに気づいたんです。それならば、最初から心や感情のバランスを整えることができれば、誰もが幸せで健康な一生を送れるのでは?と考えた。フラワーレメディの科学的な研究もなされていますが、80年以上にわたる世界各地の多くの症例がエビデンスとなって、日本でも一部の医療機関で使用されています。
10. クラブアップル
潔癖症、自分を好きになれない、些細なことが気になる。
11.エルム
仕事と責任感の重圧で、一時的に自信喪失。
19.ラーチ
劣等感があり、自信がなく失敗を恐れてしまう。
22.オーク
限界を感じているが、それでも頑張りすぎてしまう。
24.パイン
自分を責め、罪悪感を感じてしまう。
29.スターオブベツレヘム
肉体的、精神的、感情的なショック。トラウマ。
30.スイートチェストナット
どん底にいるような、極度の苦悩を感じている。
38.ウィロウ
自分が可哀想に思え、被害者的な怒りを感じる。
3. ビーチ
人の長所が見えにくく、批判的になりやすい。
8.チコリー
好きな人に過干渉になり、愛や見返りを求めてしまう。
27.ロックウォーター
自らの理想や主義主張を、頑なに追求してしまう。
31.バーベイン
強い信念があり、他人をつい巻き込んでしまう。
32.バイン
自信家で、自分のやり方で一方的に支配したがる。
5. セラトー
確信がなく、人の意見を聞きたがる。
12.ゲンチアナ
落胆して、気持ちが動揺している。くじけやすい。
13.ゴース
絶望し、何をやっても無駄だと考えてしまう。
17.ホーンビーム
月曜病のように、何をやってもやる気が起きない。
28.スクレランサス
優柔不断、ためらい、気持ちの揺れが激しい。
36.ワイルドオート
人生の方向性が見えず、どうすればよいかわからない。
2.アスペン
原因のわからない、漠然とした不安や恐れがある。
6.チェリープラム
自分を抑制できず、自暴自棄になる恐れを感じる。
20.ミムラス
対象がはっきりした恐れや不安があり、勇気が欲しい。
25.レッドチェストナット
愛する者への過度の心配と懸念を抱えている。
26.ロックローズ
強いパニックに襲われ、動揺して冷静さを保てない。
14.ヘザー
話好きで、自分のことばかり喋ってしまう。
18.インパチェンス
忍耐力に欠け、すぐにイライラ、セカセカしてしまう。
34.ウォーターバイオレット
心をオープンにするのが苦手、ひとりでいる方がラク。
1.アグリモニー
うわべは快活だが、内心は悩みがたくさんある。
4.セントーリー
人を喜ばせようとしすぎて、いいなりになってしまう。
15.ホリー
人への嫉妬心、嫌悪感があり、攻撃的な仕返しがしたい。
33.ウォルナット
変化に適応できない。周りの影響を受けやすい。
7.チェストナットバッド
話好きで、自分のことばかり喋ってしまう。
9.クレマチス
ぼーっとして、地に足が付かず、集中できない。
16.ハニーサックル
過去の思い出を懐かしんだり、後悔してばかりいる。
21.マスタード
理由もないのに、悲しくて憂鬱である。
23.オリーブ
心身ともに疲労困憊して、エネルギーが枯渇している。
35.ホワイトチェストナット
思考や心配がぐるぐると頭をめぐり、休まらない。
37.ワイルドローズ
無感情で無気力。すべてにおいて仕方ないと諦めている
SHIPS Daysの特設サイトでは、「心のバランスを取り戻す朝晩のフラワーレメディ」というテーマで朝晩にオススメの種類&解説をコラム紹介しています。ぜひ合わせてチェックして。
白石 由利奈 | Yurina Shiraishi
1990年代よりフラワーレメディやNLP(神経言語プログラミング)について、教育、セラピー、講師やコーチの養成を行う。クリニックでは、NLPとバッチフラワーレメディのカウンセリングも行っている。著書に『バッチフラワーBOOK』ほか。