寒い冬は外出を控えて家にこもるのも悪くありません。そんな日には漫画の世界にどっぷり浸かってみませんか? ということで、漫画好きプレス西村とPrefer SHIPSバイヤー大内による対談を実行。それぞれホリデーシーズンにおすすめの3冊をご紹介します。
主人公2人の真ん中バースデーに
とにかく憧れた
西村:幼い頃に一番読んでいた作品で、コミックスの4巻(文庫版3巻)に“真ん中バースデー”をする話があるんです。主人公の紗南ちゃんと、男の子・羽山の真ん中バースデーが、ちょうどクリスマスイブなんですよね。それにすごく憧れました。はじめは無口でクールな彼と、芸能人の紗南ちゃんが心を通わせていくストーリーで、2人の恋愛模様もいいですが、お互いの成長を見られるのもいいんですよね。ラストの方は感動します。絵もきれいで、今でも大切に持っています。
大内:懐かしいですね! 私がこの辺りの漫画を知ったのは小学の高学年の時ですね。私は小さい頃は「ちゃお」を読んでいたので、この作品が連載されていた「りぼん」は大人の漫画だと思ってました。
ホリデー気分が高まる
スイーツのオンパレード
西村:映画化もされて話題になった「ちはやふる」の作者で、もともとこの作者が好きだったのがきっかけで読み始めました。イケメン兄弟が営むチョコレート専門店を舞台に物語が展開していきます。毎回美味しそうなスイーツが出てくるのでクリスマス感がありますよね。冬って甘いものが恋しくなる季節ですし。やっぱりイケメンが出てくるのは大事? それだけで癒されるし、お菓子も大好きなので、ほっこりした気持ちになります。
大内:ちょっとイケメンすぎですよね(笑)! 食べ物が出てくる漫画ってたくさんあるから差別化が難しいと思うんですけど、1話完結の読み切りっていうのは新鮮だし、読みやすいですよね。途中から読み始めても楽しめるのがいいですね。
交際歴の長いカップルの
リアルな日常描写がイイ!
西村:ドラマ化された作品なんですが、交際歴10年、同棲して8年のアラサーカップルの日常を切り取っています。日々のありふれた出来事が展開されていくんですけど、彼女と彼の双方の視点から描かれているんです。だからこのシーンで女性はこう思っていたけど、男性はこう思っていたっていうのがわかっておもしろいんです。この彼がとにかく可愛くて。ほっこりします。1巻でプレゼント選びのエピソードが出てくるんですが、何年も一緒にいると悩むネタだと思います。その切り取り方がいいんですよね。こういうカップルの”あるある”があったりして楽しめます。
大内:その描き方が新しいし、ストーリーがリアルなので共感しやすいですよね。あとは単純に絵が好きです。生活をテーマにしているのも、最近の漫画の流れだなって思います。この漫画に出てくる彼の野暮ったい感じがリアルだし、それが超いいです!
近未来ファンタジーの
男気のある姿に萌える?
大内:「BASARA」で有名になった作者の作品で、ベースはファンタジーなんですけど、その中に恋愛もあったりします。人類滅亡が予測されて、未来に人間の種を残すために選ばれて冷凍保存された若者たちが「7SEEDS」です。未来の世界で目覚めた彼らは春夏秋冬にチームが分かれていて、みんな名前に季語が入っているんです。冬のチームでは雪とかも出てくるし、長編なのでどっぷり漫画の世界に入り込めるので、寒い冬に家の中で読みふけってほしいですね。 ファンタジーに出てくる女の子って常に戦っててかっこよくて、男子も男気があるんです。言葉よりも態度や行動がイケメンで、それにすごい萌えます。
西村:少女漫画で35巻も出てるのって、なかなかないよね。私は結構王道でわかりやすい作品が好きなんですけど、ファンタジーも大好きです。女の人が戦っている姿ってかっこよくて、パワーをもらえていいですよね。
ゲイカップルを中心に描かれた
生活感にほっこり
大内:超??おもしろいです!! 今回の企画のお話をいただいた時に、真っ先に思い浮かんだ作品です。ゲイカップルの2人がいるんですけど、弁護士の彼が料理上手で、その料理に沿って季節が進行していきます。クリスマスのシーンにその彼が料理を作るエピソードとか、生活感にほっこりします。
西村:そういうところは「喰う寝るふたり 住むふたり」に近いね。これは生活のワンシーンを切り取りながら、そこに食事のシーンがたくさん出てくるっていう感じだよね。
大内:そうですね。ゲイカップルとその友達や家族、同僚などが出てきて、話が展開していきます。とにかくこの作者の作品は全部おもしろいです! 特にこの「きのう何食べた?」は好きすぎて、今はキッチンに置いてあります。
複雑なストーリーがポップに
描かれていて読みやすい!
大内:実写映画化された「BECK」で有名な作者で、絵も好きだし、何よりストーリーが複雑でおもしろいです。それと衣装がゴージャスできれいなんです。ホリデーシーズンにはこういう舞台や劇が観たくなるじゃないですか。イギリスが舞台の歴史漫画なんですけど、キリスト教の弾圧が描かれていたり、宗教や政治、歴史とかが組み込まれていて、さらに芸術要素も入っているので、とても文化的なんです。それをポップでキャッチーに描いているのがすごいなーって思うし、入り込めます。かなり読みやすいです。
西村:これ、私も1巻だけ買いました。私よくやっちゃうんだけど、まだ読んでない…。漫画のいいところって、作品の世界にワープできて、歴史ものはタイムスリップしたような気になれることだよね。これをきっかけに私も読んでみよう!
多くの人が沸いた! 男子フィギュアスケートアニメ
大内:TVアニメ「ユーリ!!! on ICE」がモード誌「Numero TOKYO」で表紙と巻頭を飾った特別コラボレーション! こんな最高な企画ありますか!? かっこよすぎます! フィギュアスケートがテーマなので冬にぴったりなのと、登場人物の中心は男子フィギュアスケーターです。実在のロシアのフィギュアスケート選手・プルシェンコをモデルにした人物もコーチとして出てきます。2人とも名前が「ユウリ/ユーリ」なんですよ。アニメはオープニングが最高なんです!
西村:私もオンタイムで観てたけど、本当にオープニング最高だよね! しかもアニメの放映が終わってからの熱量がすごいよね! 公式カフェができたりして。
大内:カフェができるのって、ここ最近の文化になってますよね。久保さんの作風として、やっぱり“モテ”とか“胸キュン”とか、女子のテンションが上がることに重きを置いているので、ちょっとBL要素も感じます。実際はBLではないんですけど、BL好きの女子もきっと好きだと思います。ファン層が広い作品ですよね。
西村:うん。私もそうだけどフィギュアスケートが好きな人も、アニメが好きな人が観ても楽しめるよね。わりとどんな人でも楽しめるアニメに仕上がってたから、観ていない人がいたらおすすめしたいな。
大内:テーマもそうだし、音楽と演技のクオリティも高いんですよね。盛り上がる要素が随所に盛り込まれています。とにかくいろんな人に見てほしいです!