逗子海岸からほど近い路地にある『CINEMA AMIGO(シネマアミーゴ)』は、ミニシアターやカフェ、クリエイターズオフィスなどが併設されたカルチャースポット。秋の休日を過ごすのにぴったりな注目スポットに、SHIPS Daysプレスの野海道がおじゃましてきました。
レトロな一軒家をリノベーションし、2009年にスタートした『CINEMA AMIGO』。1階は、バーカウンターのある20席ほどのミニシアター。2階は、さまざまなジャンルのクリエイターが仕事をするオフィス。そのほか、地元のオーガニック食材を主役にしたメニューが楽しめる『AMIGO MARKET』、フラワーショップ『le plaisir』などが併設されています。
『CINEMA AMIGO』のオーナーのひとり、長島源さん(写真右)は、逗子出身のミュージシャン兼モデル。『CINEMA AMIGO』の運営、上映作品のセレクトのほか、逗子海岸映画祭をはじめ国内外で活動する移動式映画館『CINEMA CARAVAN』の運営も手がけています。
「もともと世界を旅するのが好きだったんですが、旅先で受ける刺激って一過性のものになりがちじゃないですか。せっかく受けた刺激を持ち帰って共有できる拠点があれば…というのが、『CINEMA AMIGO』を立ち上げたきっかけのひとつ。一緒に立ち上げたフォトグラファーが映像作品を撮り始めていたこともあり、「映画」を軸にいろんなメッセージを発信していこう、ということになったんです」
今では、逗子と国内外のさまざまな地域との間に、ローカルtoローカルのつながりがたくさん生まれていると言います。
「ビーチにスクリーンを設置して映画を上映する逗子海岸映画祭のプロデュースをはじめ、岐阜の白川郷、京都、スペインのサンセバスチャン、タイのチェンマイなど、いろんな都市から声をかけていただき『CINEMA CARAVAN』の活動をしています。直近では、2017年9月30日に神奈川県の城ヶ崎公園で『星降る町の映画祭』を開催。10月にはサンセバスチャン国際映画祭で、映像作品にライブの生演奏をつけるというオリジナルのステージをやる予定です」
世界各地とつながることで改めて見えてきた、地元逗子の魅力とは
「海も山も近くて、いろんな種類の人がいて、ローカルのコミュニティを大事にしているところが好きですね。そういう点ではサンセバスチャンも似た空気を感じます。逗子や周辺地域では今、自分たちの暮らしを自分たちで取り戻そうとする動きが進んでいて。僕たちも、三浦半島の食材を使った瓶詰めづくりと「食」に関する映画を楽しむ『CINEMA CANNING』を開催したり、自然エネルギーの企業と連携したプロジェクトを視野に入れていたり、より自立した地域として成長できるような活動を進めているところです」
そんな多彩な活動をしている長島さんの拠点、『CINEMA AMIGO』とは、どんな場所なのでしょうか? 長島さんおすすめの楽しみ方を紹介していただきました。
映画の上映は1日5本。お昼の上映時間まで、近くをふらっとお散歩することに。『CINEMA AMIGO』から少し歩けば、すぐに逗子海岸の表通り。秋の海風が心地いい。
12:30からの上映まであとちょっと。長島さんがセレクトする国内外の映画はフィクションからドキュメンタリーまでさまざまで、どれもメッセージ性が高く好評なのだとか。今日の映画はどんな作品だろう?
シアターの入り口前には、作品やイベントのフライヤーがずらり。お気に入りを手にとったらさっそく中へ!
ソファや椅子が20席ほど並んだシアターは、クラシックなカフェのような雰囲気。『AMIGO MARKET』のドリンクやフードを持ち込んで映画を楽しむのもOKとのこと。
いちばん前の座り心地のいいソファ席で、ゆったりくつろぎながら映画鑑賞。はじめて聞いた監督の作品だけど、人物も風景もイキイキと描かれていて、まるでこの世界の住人になったみたい。
上映後は、次の回が始まるまで後ろのバーカウンターで長島さんとおしゃべり。最後の上映が終わったあとは、お客さんみんなでお酒を飲みながら語り合うこともあるそう。映画にまつわるグッズやパンフレットも展示されていて、いつまでも余韻に浸りたい気分。
すぐとなりは、カフェとショップが併設された『AMIGO MARKET』。ちょっと遅くなったけど、お腹がすいたからランチにしよう。
逗子・鎌倉・葉山など、近隣エリアのオーガニック食材を使ったメニューが楽しめるカフェ。ハンドドリップのコーヒーやフレッシュフルーツのジュースなど、ドリンクも人気だそう。
パスタやサンドイッチなどのメニューの中から、野菜たっぷりのベジカレーとグレープフルーツジュースをチョイス。食器やカトラリーもシンプルでかわいい。
いつもは仕事の合間に慌ただしく食べるだけのランチだけど、こうして時間に追われずに食事するのってやっぱり大切。素材一つひとつのおいしさを噛み締めながら、生産者や調理してくれた方々に感謝。
日暮れまでまだ時間があるから、店内に並ぶ雑貨たちを眺めながらショッピングタイム。逗子にゆかりのある作家のアクセサリーや小物をはじめ、はちみつやコーヒーなどの食品もラインナップ。
気になる雑貨を発見! 素朴な表情がかわいくて癒される…。おみやげに買っちゃおうかな?
帰り際に、外のバーカウンターでワインを一杯。おひとりのお客さんから友達同士、お子さん連れ、年配の方まで、ローカル・観光客問わずさまざまな方が訪れるという『CINEMA AMIGO』。日常から少し離れていろんなカルチャーに触れ、素敵な休日になりました!
1978年、神奈川県逗子市生まれ。ミュージシャン兼モデル。2009年、30歳のときに、フォトグラファー・デザイナーの友人2人とCINEMA AMIGOを立ち上げる。現在はCINEMA AMIGOの運営をはじめ、国内外で映画や映像作品の上映を行なうCINEMA CARAVANの活動も実施中。
046-873-5643
〒249-0007 神奈川県逗子市新宿1-5-14
JR横須賀線「逗子駅」・京急逗子線「新逗子駅」より徒歩10分程度、
京急逗子線「新逗子駅」よりバス
http://cinema-amigo.com
三浦半島の南端に位置する城ヶ島公園で、CINEMA CARAVANプロデュースの野外映画祭を開催! 映画館で上映される機会に恵まれない、若手監督による魅力的な日本映画3作品を、開放感のある野外スクリーンでお楽しみいただけます。三浦でとれる魚介や三浦野菜などを使った、地元の旬を味わえるフードも多数ご用意。爽やかな秋の青空、そして満天の星空の下で、映画鑑賞や食事、監督とのトークなどをお楽しみください。
日時 / 2017年9月30日(土) 11:00?22:00予定
会場 / 神奈川県立城ヶ島公園(神奈川県三浦市三崎町城ヶ島)
アクセス / 京急久里浜線「三崎口駅」よりバス
入場料/無料
公式サイト / https://star-cinema-festival.com