Akiva Zamaの百花繚乱  〜今、注目のフラワーアーティストAkiva Zama氏が提案する“ 花のある生活” vol.2〜 Akiva Zamaの百花繚乱  〜今、注目のフラワーアーティストAkiva Zama氏が提案する“ 花のある生活” vol.2〜

Akiva Zamaの百花繚乱 〜今、注目のフラワーアーティストAkiva Zama氏が提案する“ 花のある生活” vol.2〜

Akiva Zamaの百花繚乱 ?注目のフラワーアーティストが提案する“花のある生活” vol.2?

Akiva Zamaの百花繚乱
?今、注目のフラワーアーティストAkiva Zama氏が提案する“花のある生活” vol.2?

SHIPS Days

フラワーアーティストであり、モデルとしての顔も持つAkiva Zama氏。花を愛し、ときにはデザインや自己表現のためのパートナーとして冷静に花を見つめる、いま注目のアーティストです。そんな彼に、“花のある生活”を気軽に楽しむヒントをいただく本連載。今回はフラワーアレンジの基本とコツを、彼自身の私生活のお話を交えながら語っていただきました。

フラワーアレンジも、ライフスタイルも、「シンプル・イズ・ザ・ベスト」
今回使用する花 グロリオサ、オミナエシ、セントジョーンズワート、アゲラタム、センニチコウ、サンダーソニア

最もシンプルで美しいのは、「器」「水」「花」のみのアレンジ

??今回はAkivaさんのアトリエにお邪魔しています。これから実演してくださるのはどんなフラワーアレンジですか?

剣山やオアシスを使わず、花器と水のみでキレイに生ける方法をご紹介します。専門用語で「投げ入れ」と言い、花を最も美しく自然体に魅せる方法だと僕は思っています。花を安定させる難しさはありますが、コツを知って一つひとつ丁寧に生ければ、どなたでもできるようになりますよ。

??この6種類の花をセレクトした理由は?

空間に映えて元気ももらえる、黄色の花をメインに選びました。僕がフラワーアレンジでこだわっていることは、「シンプル」と「流れ」。花本来の美しさを邪魔しないシンプルなアレンジをベースに、その魅力をより一層引き出すべく色や形でグラデーションをつけていきます。むやみに色数を増やすのではなく、基本的には同系色で揃えることが多いですね。

??私がイメージしていたフラワーアレンジは、いろいろな種類や色の花をいかにキレイにまとめるか、というようなもの。花=華やかさであり、シンプルというキーワードは新鮮でした。

無駄を削ぎ落としたシンプルなデザインが評価されるように、花に関してもデザインという視点でいかにクールに表現するかを考えています。また、これはあくまでも僕の持論ですが、女性(インタビュアー)と男性では花に対する意識が異なるのかもしれません。僕は花を愛していますが、デザインのツールとして常に客観的に捉えているところもあるんです。
point

むやみに色数を増やさず、同系色の花の中で形や色味の異なるものをチョイス。アクセントとして、紫色のアゲラタムなどをプラスして。

崩れないように生けるには、最初が肝心

??まずはグロリオサ。茎についた葉は全部カットしていますね。

これから生けるすべての花の土台になるので、生けやすいように葉を処理します。そして、上から見たときに円形になるように放射状に生けていきます。これが、崩れにくくするための最大のポイント。透明の花器から見える茎の部分も、美しく仕上がりますよ。

??次にオミナエシですね。可憐な花ですが、生ける際のコツはありますか?

あまり深くささず、空気感を演出することですね。花は生き物ですから、動きや立体感をつけることでより自然に見えます。ほんの数ミリの違いで見え方が変わるのも、フラワーアレンジの魅力のひとつではないでしょうか。

??Akivaさんは雑誌やCMでモデルとしても活躍していらっしゃいますが、「表現する」という行為は昔から身近なものだったのですか?

母が抽象画家だった影響もあり、表現することは昔から好きでした。それこそモデルの仕事もそうですし、絵を描くことも好き。フラワーアーティストになる前は車の整備士をしていたのですが、知人の紹介でこの世界に入り、「自分の道を見つけた!」と感じましたね。花という「生きている絵の具」を使って表現することが楽しくてたまりません。
point

土台となるグロリオサは、葉をカットして放射状に生けると崩れにくい。茎の部分も美しく見え、透明の花器にぴったりな仕上がりに。

アクセントとなる花はm均等に生けず流れをつけて。

??次は、シックな色合いのセントジョーンズワート、パステルの紫が目を引くアゲラタム。ここに異なる色を入れるのはちょっと勇気が要りますね。

数は少なめにして、あえて均等に生けないのがコツ。カーブを描くように生けると、流れが生まれます。それぞれの花でそれぞれの流れを作り、ひとつの作品の中にいくつものアレンジを入れることで、より奥深い表情に仕上がりますよ。

??いまアトリエには音楽が流れていますが、いつも音楽をかけながら仕事をしているのですか?

はい。寝るとき以外はいつもかかっていると言っていいくらい、音楽は僕の生活の一部。音の中からふとインスピレーションが湧くこともよくあります。

??ほかにはどんなものにインスパイアされるのですか。

樹木に茂る葉の流れだったり、車のボディのラインだったり、あらゆるものが発想のヒントになります。僕はわりと多趣味でいろいろなものに関心があるので、普段の生活そのものがインスピレーションの源。映画やマンガも好きだし、サーフィンやサッカーをするのも好きです。最近はバケーションで新島や佐渡島に行き、ずっと海のそばで過ごしていました。興味のあることには迷わずチャレンジし、心のままに生きる。ある意味、究極のシンプルな暮らしかもしれませんね。
point

アクセントとなる花は少なめに。全体に対して均等に生けるのではなく、カーブを描くように部分的に生けて流れを演出。

最もシンプルで美しいのは、「器」「水」「花」のみのアレンジ

??いよいよ仕上げです。センニチコウとサンダーソニアを最後に生けるのですね。

繊細で立体感のあるこの2種類は、ベースができた後に生けます。これまでは放射状に生けてきましたが、ラストのサンダーソニアは垂直にさして縦のラインをつくってみてください。イキイキとした仕上がりになります。

??好奇心とチャレンジ精神にあふれたAkivaさんですが、仕事において次に挑戦してみたいことはありますか?

いままさに企画中なのですが、10月に長崎のハウステンボスで、4mほどの巨大なフラワーアートを展示することが決まっています。花だけでなく樹も使った、いままでにない形の作品に仕上がる予定です。未知の挑戦ですがイメージはできているので、あとは心のままに手を動かしながら形づくっていきたいですね。自分自身でも完成が楽しみです。ぜひ多くの方に足を運んでいただきたいと思っています。

??スケールの大きな作品になりそうですね! 次回はそのお話も詳しくお聞きできればと思います。Akivaさん、本日はありがとうございました。

センニチコウをやや深めに、サンダーソニアは垂直に生けて縦のラインを強調。
お部屋に映える、イキイキとしたフラワーアレンジの完成!

◎Florist Akiva Zama
アメリカ、シアトル出身。2007年に日本に帰国し、アーティストである母の影響でフラワーデザインを独学で学び、モデル活動をしながら、本格的にフラワーデザインの仕事に取り組み始める。2010年からは、Florist講師として全国各地を回り、人々にフラワーデザインの楽しさを伝える活動をスタートさせる。 2013から店舗経営もはじめ、全国各地での講習会やウエディングショーでのデモンストレーション、「フローリスト」への掲載やベルギー出身の有名デザイナー、ダ ニエル・オスト氏のイベント際に通訳兼アシスタントを務めるなど、様々な分野で手腕を発揮。フラワーデザイナーの傍ら、ファッション雑誌やCMなどでモデルとしても活躍中。

Akiva Zama web site
→http://akivazama.com/
Akiva Zama Flower Workshop information
→http://akivazama.com/workshop/

世界フラワーガーデンショー2014
会期:2014年10月4日(土)?11月4日(火)
会場:ハウステンボス内 パレスハウステンボス ほか
※Akiva Zamaは『フラワー特別展示』に出展。10月4日(土)?10月15日(水)。
http://www.gardeningworldcup.jp/
flowerart/zama.html
プルオーバー ?15','000(+TAX)/SUNDAY IN BED