世界中が注目する話題のイラストレーター、Niky Roehrekeさんってどんな人!?
Khajuの秋冬カタログにあるかわいいイラスト。今シーズンこのイラストを描いていただいたのが、Niky Roehrekeさん。日本はもちろん海外でも活躍するイラストレーターの彼女に、イメージソースやこれからのことをインタビューしました。
東京にてドイツ人の父と日本人の母の間に生まれる。
ロンドンにあるセントラルマーチンのグ ラフィック学科を卒業後、東京でイラストレーターとして仕事をスタート。2011年からNew Yorkに拠点を移す。
主な仕事に装苑、NYLON、United Arrows',' 大沢伸一のCDジャケットやミュージックビデオ、JOHN LAWRENCE SULLIVANのスカーフデザイン、Urban Outfittersのカタログなど様々なフィールドで活動。
毎日一枚のイラストをウェブサイトにアップロードしている。
――モチーフとして印象的に使われている“手”。なぜこのモチーフを使うようになったのですか?
色々な理由があるのですが、小さい頃から言いたい事、感じている事を言葉で表現するのが苦手だったことから、手でなにか作ったり、絵を描くのが好きでし た。
今あらゆるコミュニケーションの方法を選ぶ事ができる時代に生きているからこそ、「手」というとても人間らしいコミュニケーション法に興味があります。手 をつないだり、手で描かれた作品など手作りの物や食べものだったり、手は国籍、年齢、文化、育ち方関係なく「人間」として世界中のだれもが理解できる力を 持っていると思います。
――イラストを描くときにソースとなるものはありますか?
毎日の小さな出来事、瞬間、出会う人間、会話、見る物が一番のソースです。
――イラストを描かれるときは、下書きをしないそうですが、なぜですか?
考えすぎたり、計画すると本質的/直感的な部分が失われるからです。下書きをしないほうが可能性が広がって楽しいです。
――イラストを描くうえで、こだわっていること、心がけていることを教えてください。
素直に描く事です。かっこよくしよう、かわいくしようなど、そういう考えなしで感じた事を絵にする事を心がけています。
――大学生の時に経験したロンドン留学の体験は今にどう影響していると思いますか?
ロンドンの頃先生の意見を気にしすぎて色々と悩んだ時期があったので、その経験の結果は人が何を言っても、本当に自分がやりたい事を信じてやる事が一番良 いという事。
――東京、ロンドン、ブルックリンといろいろな都市に住まれたそうですが、どこの街が一番好きですか?また、それぞれの街の魅力は?
東京は生まれ育った場所なので大好きです。日本の文化と美意識はすごく好きで、ごはんがおいしすぎるし、大好きな友達もいるし、ある意味物事が「完璧」と 感じる場所です。
ブルックリンはそれと真逆の良さがあります。物が壊れてたり、ぼろぼろだったり、思うようにならなかったり、みんな自分勝手だし、変な人がいっぱいいる し。でも完璧じゃないからこそ落ち着くし、自分が自分でいられる場所だと感じます。
ロンドンは大学生の頃4年住んでいて、学生としての経験しかないです。クリエイティブな若い子がいっぱいいる、可能性がある街だと感じました。自分がやり たい事があるんだったら、先生や誰かに教えてもらったり助けを求めるのではなく、自分でどうにか解決してどんどん独自で進む事を習った場所だと思います。
でも一番好き!という場所はまだ探し中ですね。
――お休みの日は何をして過ごしていますか?
休みは基本的にないです…。常に毎日仕事をしています。でもたまに頭が爆発しそうになる時は、ブルックリンから1時間バスで離れたアップステートにある森 の中にある友達の家に週末行ってみんなで川で泳いだり、料理したり、夜はたき火をしたりとリラックスして過ごします。
――プライベートで最近ハマっているものがあれば教えてください。
はまってる事は…携帯を見ないまたは、電源をしばらく切る事。特に移動中は電車の中で周りの人をみたり、音楽も聞かずにその瞬間その場所で見える/聞こ える/感じる事に集中する事です。カフェでもそういう時間を楽しんでいます。昔あたりまえだった事がこういう時代だからこそなんか特別で楽しく感じます。
――今後、こんな仕事をしてみたい!こんな人と仕事をしてみたい!という希望はありますか?
ダンサー/コレオグラファーとのコラボを企画しています。今後はアーティストとしていい作品を作り続けるだけではなく、311以来の日本の状況に対して何 ができるのか、この地球に生きている人間として なにができるかを考えていきたいです。