ファッションのお祭り「シブフェス」 Vol.3も大盛況！
毎年、3月と10月におこなわれている「SHIBUYA FASHION FESTIVAL」、略してシブフェス。これはアパレル企業が協働しながら渋谷区とともにおこなっているファッションのお祭り。2013年の春はメインビジュアルに女優でモデル、そして元ももクロとしても知られる早見あかりさんが起用された。彼女のキュートな表情がプリントされたセレクトショップ限定Tシャツは、すぐに売り切れるほどの人気に。
今回は、そんなシブフェスのメイン会場である、みやしたこうえんを「シブフェスパーク」としてディレクションしているGYPSY THREE ORCHESTRAの志鎌英明さんにお話しを伺った。
――まずは、渋谷ファッションフェスティバルとはどんなものなのか、簡単に教えて頂けますか？
志鎌 渋谷や原宿など、渋谷区の街全体で行われる参加型のファッションイベントです。かつての東京コレクション、現在のジャパンファッションウィークと同時期に開催することで、渋谷区をファッションの観光名所として世界に発信しようというのが大きな目的です。
――メイン会場であるみやしたこうえんは野外フェスみたいで、ライブがあったり飲食スペースがあったり、ファッションだけでないのがユニークですね。
志鎌 このメイン会場は、前回（Vol.2）からなんです。個人的に面白いと思ったのは、スケートランプやクライミングウォール、フットサル場などが整備されている点ですね。この環境なら、近いようで遠くなってしまったファッションとカルチャーを再びつなげることができると思ったんです。ファッション好きの方だけでなく、一般のお客さんも気軽に遊べる場所にしていきたいんです。
――確かに、ここ最近はカルチャーとファッションが少し分かれてしまいましたよね。それに、ファッションという切り口だけで野外イベントをおこなうのは難しい。
志鎌 そうなんです。フリーマーケットは別として、普通の人は公園ではなくお店で買い物をすると思うんです。また、期間中はナイトアウトイベントなど各ショップさんもユニークな企画が目白押しなんです。なので、ファッションを野外で表現するにあたり、音楽やスポーツなどミックスしていくことが重要だと考えました。アーティストはファッションと密接な関係にありますし。いい音楽と一緒にファッションイベントをおこなうことは、ずっとやりたかったことなんです。
――クライミングウォールの脇には、DJブースもありますね。
志鎌 あのスペースはJAZZY SPORTさんにご協力頂いています。盛岡にある彼らのお店（レコードショップ）にも、クライミングウォールが併設されているんです。そこの雰囲気と似たいい感じのスペースになっていますよね。GAGLEのMITSU THE BEATSさんなど、一流のDJによるミックスを聞きながら自由にクライミングが楽しめる。時間帯によっては、トップクライマーの方も参加しているので一緒にクライミングができるんです。
――そしてライブスペースでは、出演しているアーティストがいつも豪華ですよね。アンダーグラウンドではありますが、音楽好きにはたまらない方々ばかりです。
志鎌 ライブに関しては、本当にさまざまな方に協力して貰っています。これまでの経験上、ヒップホップは野外ライブに強いという印象ですね。マイクひとつでロックできる。これはさすがという感じです。今回は、SHINGO 02さん、福岡のOlive Oilさん、ZEN LA ROCKさんなどが参加してくれました。これまでファッションイベントとはあまりつながりのなかった方々ともいえますね。
――そして、肝心のファッションに関しては？
志鎌 アレキサンダー・リーチャンとディスカバードのランウェイをおこないました。また、フットサル会場では人気ブランドのポップアップショップが並んでいます。
ブラッシュアップを続けながらもっともっとグローバルにしていきたい
――大きな目標である、世界に発信という意味ではどうですか？
志鎌 今回は実現できませんでしたが、すでにいくつかの海外ブランドが関心を持ってくれています。「是非、来年はやりたい！」と言ってくれていて。でも、まだまだ認知度が低いイベントなので、実行委員会と共に自分もディレクターとして毎年ブラッシュアップを続けながらもっともっとグローバルにしていきたいですね。そして、日本のファッションウィークを目指して海外バイヤーさんが数多く来日してくれればと思います。
――今日はお忙しいなかありがとうございました。
志鎌英明
さまざまなカルチャーをクロスオーバーさせるフレッシュなアプローチが話題の新感覚のクリエイティブクルー・GYPSY THREE ORCHESTRAでメインディレクターを務める。日本国内、 海外、ストリートやモード等にとらわれないフラットな視点をベースに業界内でも定評のある先見性や、 カルチャーをベースにしたぶれないストーリーを用いて、ファッションシーンを牽引するブランドやこれからのクリエイティブシーン を担うクリエイターと共に、オリジナルプロダクトの制作やファッションを軸にしたパーティ、さらには神出鬼没のストアイベント等さまざまな表現活動を展開中。ルールに縛られない自由な発想から生み出されるその活動は、シーンへ新しい刺激を発信し、日本のみならず海外からも多くの注目を集めている。
