香SHIPS 〜オリジナルアロマの香りブレンドを探る2〜

――アロマ選びにおいて季節ごとのおすすめなどありますか？

深津　皆さんの思い描くイメージと同じかなと思いますね。春夏は軽やかで涼しさのある清涼感のある香り。ミントだけでなく、キレのあるスパイシーなものもよいですね。秋冬はマットな香りというか、抜け感の少ない甘くどっしりとしたものですね。でも、一般的に柑橘系は春夏のイメージが強いと思いますが、実は季節ごとに違いがあるんです。秋冬なら、マンダリンや伊予かん、ベルガモットなど、ちょっとこってりしたもの。春夏はグレープフルーツやレモン、オレンジといったキレのいい真夏の太陽のようなものが似合いますね。

――シップスのオリジナルオイルには、おすすめの季節などありますか？

深津　シップスのシリーズは「カテゴリーごとの神髄」を表現しているので、四季は関係なく使えます。軽いだけでなく、重いだけでなく、甘いだけでなく、など複雑な香りになっているのが特徴ですから。

――オイルはすべて天然由来のものを使用されていますが、その年によって出来栄えが違ったりするのですか？

深津　もちろん。天候不順などで不作のときもありますし、地域やその年によって香りも色も変わります。天然成分なのでワインのように違いはいろいろですよ。また、何年ものというような、寝かせた（熟成した）精油に価値が生まれることもあるんです。

――そこまで分かるようになると、さらにおもしろそうですね。ちなみに、保存する際に気をつけることはありますか？

深津　直射日光など高温の場所を避けていただければ、そんなにデリケートになる必要はないと思います。普通に使って頂ければ問題ありません。

アットアロマがオリジナルで製作した試香用のグラス。上部から試香紙を挿し、広く開いた部分から香りを試す。このようにすることで、空間のなかで香りがどう広がり、どのように感じられるかがリアルにわかるとか。