壁が動き出す!? 最先端の映像表現“プロジェクションマッピング”
歴史的な建築物や造形物などが、目の前でさまざまな姿に変形し、まるで不思議の国にきたかのような錯覚におちってしまう。そんな夢のような体験を叶えてくれるのが、「プロジェクションマッピング」という新しい映像表現。その仕組みを簡単にいえば、建築物や造形物のカタチをあらかじめ測定し、そこにぴったりとハマるように映像を投影していくというもの。見慣れた風景が瞬時に絵本のような世界へと変化するおもしろさから、いまや世界中で話題になっており、各種イベントで披露されている。日本においても、2012年9月22-23日におこなわれた、東京駅の丸の内駅舎保存・復原工事の完成を祝う記念イベントにおいて、駅舎にさまざまな映像が投影された。各種イベントが増えるこれからの季節、プロジェクションマッピングが見られる機会も増えそう。その前に、どんなものなのかを予習しましょう!
プロジェクターを使って映像を流す場合、一般的には平面のスクリーンに映し出す。プロジェクションマッピングでは、平面ではなく立体に映し出すことで、3Dのような動きを感じられるのがポイント。作り方は、まずその建物や造形、窓のカタチなども正確に計測(マッピング)。そのデータをもとに、投影(プロジェクション)したい映像を作り上げていく。特別なプロジェクターを使うわけではなく、計測データをもとにプログラミングされた映像が重要になる。プロジェクターは規模に合わせて複数台使用する。
360°で映し出す場合は、一般的に4台のプロジェクターを使う。基本的に建物や造形物の場合と同じだが、より高度なものになると、最先端のマッピング技術を使い、動く人間の動作を瞬時に読み取って映し出すことも可能になる。これを使えば、アニメの変身シーンのようなものも、CGを使わず、生身の人間で表現することができる。
Produced By MOMENT FACTORY http://www.momentfactory.com/en
Viemo http://vimeo.com/49960413
歴史的な建築物を使用したことで世界的な話題になったのが、スペインはバルセロナにあるサグラダ・ファミリアでのプロジェクションマッピング(2012年9月21日~23日)。人々が教会に求める、美しく神秘的な雰囲気が感動的に表現されている。人類史に残る偉大な建築物での表現は圧巻
Produced by DrawLight.net http://www.drawlight.net/
YouTube http://www.youtube.com/watch?v=OZfTKSmPxxA&feature=youtu.be
ローマ出身のアーティストRABARAMAこと、Paola Epifani(パオラ・エピファーニ)の彫刻の表面360°全体に投影した作品。4台のプロジェクターを使って映像を同期することで、360°投影を可能としている。映像とは思えないような艶やかな質感に注目したい。
プロジェクションマッピングを用いたライブ活動を行っていることで、世界的に注目を集めているAmon Tobin(アモン・トビン)http://www.amontobin.com/home。
ブラジル出身の彼は、エレクトロミュージックの世界で評価されているだけでなく、坂本龍一やフィリップ・グラスといった現代音楽家たちとコラボレーションも頻繁に行っている。また映画や舞台音楽にも数多く起用されており、音楽を用いて様々な表現に挑戦し続けている。そんな彼が、現在世界中のフェスで披露しているプロジェクションマッピングを使ったライブが、「ISAM LIVE」。音と映像が完全にリンクした、圧倒的な世界観が大きな話題になっている。
メイキング映像 http://www.youtube.com/watch?v=WLrt7-kIgIM
photo by : Frazer Waller
Photo by:Caroline Hayeur
Photo by:Emma Gutterridge
プロジェクションマッピングを使った、Amon Tobin(アモン・トビン)のステージ「ISAM LIVE」が東京で見られるチャンス!
electraglide 2012
11/23(祝)幕張メッセ
http://www.electraglide.info/
OPEN/START 21:00 チケット:?8','800(前売り)、?9','800(当日)
出演:FLYING LOTUS、電気グルーヴ、ORBITAL、SQUAREPUSHER、FOUR TET、AMON TOBIN、ANDREW WEATHERALL、TNGHT (HUDSON MOHAWKE X LUNICE)、MARK PRITCHARD b2b TOM MIDDLETON、NATHAN FAKE、DJ KRUSH、KODE9、DJ KENTARO、高木正勝、DAITO MANABE