ナチュラルライフを送るあの人が語る“私の冬に欠かせないもの”

自らが足を運んだ旅先から受けたインスピレーションをつめ込んだ料理を提案。書籍・料理教室・ワークショップを通して、楽しくておしゃれなキッチンライフを発信している。

冬は、年末年始のスペシャル感で街がにぎわっているうえに、空気が澄んでいるので外を歩くのが楽しい季節。そして何より、夏の疲れがとれて食欲がわいてくるので食べ物がおいしく感じられるところも大好きです。ふと冬を感じる瞬間は、窓の結露を拭くときや吐いた息が白かったとき……。温かい飲み物や食べ物が恋しくなるので、休日は煮込み料理を作って、ゆっくりと過ごすようにしています。

冬といえば鍋ですが、私にとっての鍋の定番はモロッコのタジンポットです。モロッコでは、鍋は季節を問わずに食べるのですが、ゆっくりと丁寧に蒸し煮こみする姿を見ている時間に心の底から癒されるので、暖をとりながら鍋ができあがるのを待つのは冬ならではの楽しみ。ワインをちょっと飲みながら……なんていうのは大人だけの最高の贅沢ですよね。

昔、たまたま通りかかった雑貨屋さんでブランケットが素敵にディスプレイされていたのを見て、こんな冬の過ごし方にあこがれるな……と思い、衝動的に購入してしまったのですが今でも愛用中。我が家はお客様も多いので、それ以来いろいろなブランケットを揃えています。ふとんとは違う、ほんわかとした温かさが好きです♪

2003年に独立。現在は、「リンネル」や「LEE」などの雑誌を中心に多くの書籍で活躍中。大好きなフランスの空気感をいかした、幅広いジャンルのスタイリングを提案している。

朝、起きたときの凛とした空気の匂いに“あぁ、今年も冬がきたな……”と感じますね。でも、そんな冬の朝って、すっとした気持ちになれるので大好きなんです。それと、時間があるときにゆっくりと2時間くらいかけてお風呂の中で本を読むのも冬の楽しみのひとつ。去年は12月にソウルに遊びに行って、サムゲタンを食べたのですがそれが本当においしくて！　今年の冬もどこかに旅行したいですね。

ベージュのケープは、実は祖母からのおさがりで今でも大事に使っているんです。パジャマの上から羽織るのにとても便利で、眠る前も起きてからすぐでもサッと羽織っています。暗い色彩のタータンチェックが特徴的なブラックウォッチのブランケットは、いつでもぐるぐると巻くだけで温かくなれるので冬のマストアイテムです。

冬でもビールや冷たい飲み物を飲む機会が多いので、体が冷えてしまわないようにハーブティーは何種類か常備するようにしていますね。1日の最後に温かい飲み物を体の中に入れると、気分が落ち着いて、温かく眠れるような気がするんです♪　ちなみに冬の夜は、ハーブティー＋シルクの腹巻きで寝るのが私のスタンダードです。

独創的なセンスと洗練された感覚で、おもに植物で染色した布の作品を制作。ぬくもりにあふれたファッションブランド「co-fu」のディレクターとしても意欲的に活動している。

大好きな布をたくさん重ねて着ることができる冬は、私にとって楽しい季節。形はシンプルだったり、ただの布きれだとしても、染めることで思い入れがある布になるので、それをそのまま合わせて身に纏うだけで幸せな気分になります。お休みの日は、家で火を使って長時間かかる料理に励むことが多いですね。そうすると、家の中が暖かくなって、そのあとの食事の時間もハッピーづくしになるんですよ。

これは草木で染めたウールのレギンスなのですが、はき心地が良くて、すごく暖かいので一度はくと手放せなくなってしまい、冬の間はずっとはいています（笑）。私の場合、古道具の仕事で市にでたり、仕入れに行くときは朝が早くて、寒さも格別……。そんなときにも、このウールレギンスのおかげで足もとまであったかです♪

冬はコーディネイトの仕上げにストールを巻くことが多いので、ひとつだけではなく、いろいろな巻き方を楽しみたいんです。そこで、布のかたちを遊ばせてくれるシンプルで存在感のある真鍮ピンの出番。真鍮ピンがあるだけで、ブローチの役割まで果たしてくれるのでバッグの中にポンッと入れておくとかなり重宝しますよ。