ONE SHIPS PROJECT?アースデイ東京・事務局長 濱中さんをお迎えして? ONE SHIPS PROJECT?アースデイ東京・事務局長 濱中さんをお迎えして?

ONE SHIPS PROJECT?アースデイ東京・事務局長 濱中さんをお迎えして?

ONE SHIPS PROJECT

ONE SHIPS PROJECT アースデイ東京・事務局長 濱中さんをお迎えして

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今年で12回目となる「アースデイ東京2012」が、去る4/21(土)22(日)に代々木公園でおこなわれました。“地球のことを考えて行動する日”をモットーに世界中で開催されているイベントへ、SHIPSは2008年からサポートをしています。そんなご縁もあり、今回はアースデイ東京2012・事務局長の濱中さんをお迎えして、いろいろとお話しを伺いました。震災から1年が経過するなかで、地球のこと、日本のこと、東北のことをいかに考えて行動するべきか。ONE SHIPS PROJECTの進むべきを考えてみました。


木島(SHIPS販売促進部部長)
アースデイ東京の開催お疲れさまでした。ぎりぎり雨もしのげて良かったですね。
今年は何か特徴的だったことなどありましたか?

濱中 今年は、例年よりも子ども向けのプログラムを充実させたこともあって、お子さんが多いように感じましたね。

−毎年、春に代々木公園でやっていることもあって、東京では認知度も高まってきていますよね。
毎年恒例のお祭りみたいな感じもしますが、アースデイ東京はどのように運営されているんですか?

濱中 毎年、実行委員を募集して、運営は実行委員の方々がおこなっています。つまり、集合と解散を繰り返しているんです。私がいる事務局は任意団体なので、5名程度しかいません。あくまでも主催は実行委員というのが特徴ですね。毎年、約7割の方は継続されますが、残り3割のメンバーは入れ替わるので、扱う内容やメッセージの種類は毎年少しずつ変わっているんです。今年は「another world is possible','新しい未来は自分たちの手で」をコンセプトに掲げました。

木島 昨年、震災がおきてから、アースデイ東京でも福島や東北に向けてアクションを起こされていますよね。今年のプログラムにも掲載されていた「キッズウィークエンド 福島こども保養ツアー」、「アースデイ東京タワー・ボランティアセンター」、「リトルアースデイ with フクシマ」についてお話しをお聞かせ頂けますか?

濱中 昨年のアースデイは震災の直後だったので、そもそもやるのかやらないのかという話からスタートしました。準備していたのは「愛と地球の平和の祭典」というコンセプトだったのですが、急遽「ふんばれ日本、変わらなきゃ未来」に変更したんです。そして、アースデイ東京として今やるべき事として、イベントの場を使って支援金を集める活動をしました。同時に、「アーデイ東京タワー・ボランディアセンター」という団体が実行委員のメンバーが中心になり立ち上がったので、その活動を支援していくことにしました。それは、ボランティアを東京から石巻に毎週のように連れて行くような活動で。NPOや市民がお手伝いできることということで、写真の洗浄作業(思い出の品々を分けてきれいにして持ち主に返す)や、地域のお祭りの復興を手伝ったりしています。

木島 市民レベルで何ができるかというのは、本当に難しい問題ですよね。でも、その活動は現地の方に喜ばれそうな内容ですね。

濱中 仮設住宅とかは市民レベルではできないですからね。そして、昨年のアースデイが終わってから、福島に対して取り組めることとして考えたのが「キッズウィークエンド 福島こども保養ツアー」と「リトルアースデイ with フクシマ」なんです。実行委員会の方で、福島で、お子さんの健康相談会を主催しているメンバーがいまして。その方のお話しでは、皆さん放射能の問題などいろいろとストレスを抱えられているというんですね。親も子どもにどう説明していいかわからなかったり、本当に外で遊ばせていいものなのかと悩んでいたり。そこで、保養というかサマーキャンプのような感じで、お子さんのココロとカラダがリフレッシュする機会が必要なのでは? と考えたんです。

木島 その活動が、福島の子どもたちをアースデイ東京に招くというプログラムだったんですね。実際、何名くらい参加されたんですか?

濱中 小学1年生から中学3年生までの157名ですね。アースデイ東京の会場にも招きましたが、自然体験プログラムをしたり、東京タワーに行ったりとか社会見学的なことをやりもしました。子どもだけの参加にしているんですが、その理由はふたつあって。ひとつは、思いっきり遊んで欲しかったんですよね。家族で来られると、どうしても家族のなかのいつもの姿になってしまう。もうひとつは、親だけの時間を持ってもらうようにしたかったんです。今後、自分たちがどうしていくかを真剣に話し合う時間にして欲しかったんですよね。子どもがいるとなかなか話せないこともあるでしょうし。

木島 なるほど。それはすごくいいアイディアですね。

濱中 「リトルアースデイwithフクシマ」は、福島に対して何ができるだろうと考えて生まれました。東京にいるメンバーだけで考えてひとりよがりになるのはよくないので、昨年秋から担当が何度も福島にいって現地の方とコミュニケーションを取ってきました。そのなかで、5月にアースデイを福島で開催することが決定して。その取り組みをアースデイ東京が協力していくことになったんです。会場では、アースデイ福島のブースを出展して、広報活動もしてもらいました。

−アースデイをやっている団体は日本全国にありますが、交流は活発なんですか?

濱中 実はあまり活発ではありません。もともとアースデイというのは、誰しもが使っていい言葉で。母の日とか父の日と同じようなニュアンスなんですよ。なので、それぞれの地域が独立採算で運営し、内容もそれぞれの方々が思うアクションを実践しています。交流といえば、アースデイ福島をアースデイ東京が応援しているのと、今年は会場のトークステージでアースデイ大阪の方とスカイプで会談をしました。

木島 アースデイの良さのひとつに、誰もがお祭り感覚でブラッと参加できる点があると思うんですね。でも、昨年の地震でより身近な感じになったというか、一般的にも真剣さが増した気がするのですがどうですか?

濱中 アースデイ東京を2001年にやり始めた頃は、環境とかエコっていう言葉は世間的に馴染みが薄くて。そういう活動をしている人は、いわばマニアックな存在だったんです。そのときは、いかに一般に浸透させていくかを考えて「楽しく、オシャレ」であることを目指したんですね。よりライトにいろんな人が関われるように。それが、2008年くらいから、環境やエコっていうことが世間一般にも広がってきて。アースデイ東京としては、もう一歩踏み込んだ活動に多くの人が参加して欲しいと思っていたんです。実際に自分の身体を動かすボランティア活動をしたり、自分のライフスタイルをかえるだけではなく、それを広める活動をしたりということですね。今後はそういう人を増やしたいと思っています。でも、あまり重いことばかりだと遊びに来づらくなるので。両方とも大事にしていきたいですね。「楽しく、オシャレで、参加しやすく、一歩踏み込んで活動を起こしていく」ようなイベントになればと思います。

木島 参加しやすいっていうのは本当に大事だと思います。アースデイがきっかけで、何かアクションを起こした人はいっぱいいると思うんですよ。僕らも僕らなりに、現地の人のためになることを企業としてやっていきたいと思っているんですよね。募金活動を続けることも大事ですが、ONE SHIPS PROJECTも次の段階に進まなくてはいけないと思っていて。でも、とにかくまずは続けていくこと、そして忘れずに伝えていくことが大事だと思っているんです。

濱中 継続することも大事ですが、同じことをやり続けてもダメなんですよね。本当は何が求められているのか、定期的にレビューして改善していくことが大事なんじゃないかと思います。

木島 そうですね、今後もいろいろと試行錯誤していきたいと思います。今日は本当にありがとうございました。