気になる! ショップスタッフの腕時計
ファッションとしてのスタイルを完成させる小物であり、男のこだわりが垣間見えるアイテムでもある時計。しかし、世の中には数多くのモデルが存在するだけに、時計選びは迷ってしまうもの。そこで、SHIPS 銀座店にお邪魔してスタッフの時計をチェックしてみた。彼らがそれを選んだポイントは?
「質実剛健な時計なのに、どこかエレガントなんです」
山下賢さん
「ミリタリーウォッチが好きでクロノグラフを探していたんですよね。なので、IWCのなかでもマークシリーズのような定番ではなく、この「フリーガー クロノ」にしました。文字盤が薄いネイビーなので、ドレスにもカジュアルにもハマる汎用性の高さが気に入っています。初めてオートマティックを使ったんですが、毎日着けていれば動き続ける実用性に助かっています。適度な重みがあるので、いまでは着けていないと落ち着かないですね。時計ブランドは数多くありますが、あまりデコラティブなデザインが好きではないので、シンプルで余計なものを省いているIWCが一番好きです。次の目標は、40歳くらいでポルトギーゼを買うことです」
「受け継がれていくのも時計の魅力です」
下村恵祐さん
「これはROLEXのオイスター パーペチュアル デイトジャストです。正確な時期はわからないですが、おそらく1950年代頃のモデル。ベゼルのデザインが珍しいですよね。この時計は、結婚してしばらくしてから、義父にいただいたものなんです。文字盤がゴールドでオーセンティックなスタイルなので、スーツの色を選ばずフィットするのがいいですね。たまにリボンベルトに替えたりしながら毎日のように使っています。これからも大事に使いながら、まだ先ですけどいつか娘の旦那に譲ることができればいいなと思っています。世代を超えて受け継がれるなかで、物語が生まれる。そんなところも時計の魅力ですよね」
「アンティーク好きというより、このモデルに惚れました」
佐々昌寛さん
「これはPaul Garnierのミニュストップ(パーキングメーター)というモデルです。いまは存在しないメーカーということもあって、あまり出回っていないんですよね。この時計はずっと狙っていて。最近、知り合いから譲ってもらったんです。魅力はこの深みのあるエメラルドグリーンの色ですね。いまは使えない材料を使っているみたいで、60年代にしか出せない色見なんです。同じモデルのブルーも同時購入したんですが、茶系にはグリーン、黒やネイビーなどシックな色にはブルーを合わせています。大量生産時代に入る直前のドイツ工業製品がもつ、クオリティの高さを感じますね」
「スタンダードとして愛されてきた理由を実感しています」
土屋和之さん
「このROLEX エクスプローラTは、2〜3年前に中古で購入しました。現行のダブルバックルではなく、シングルバックルが欲しかったので90年代のものを探していたんです。使ってみて改めてわかったのは、スーツでもカジュアルでもフィットするデザイン性の高さですね。エクスプローラは人気が高いモデルですが、何故長年スタンダードとして愛されているのか実感できました。時計は好きですが、コレしか持っていないので、次はロレックスのシードゥエラーが欲しいですね。サブマリーナと見た目は変わらないですが、タフに使っても壊れなそうなところがいいですよね」
「クラシックなスーツには、アンティーク時計ですね」
吉田純一さん
「アンティーク時計が好きでいろいろ探していて、洋服を邪魔しないデザインと薄さ、そして文字盤がゴールドな点に魅かれて6年くらい前に購入しました。モデル名はわからないのですが、アメリカで懐中時計や鉄道時計をつくっていたWALTHAMというメーカーのものです。今は拠点をスイスに移しているみたいですね。僕は時計好きというわけではないので、実用的な視点で選んでいます。ゴールドの文字盤が好きなのも、茶系の服を着ることが多くて、風合いが出しやすいからなんです。シルバーは無機質な感じがして。アンティーク時計はクラシックなスーツと相性がいいのが魅力ですね」