旅の写真展「San San Sun」 旅の写真展「San San Sun」

旅の写真展「San San Sun」

旅の写真展「San San Sun」

旅の写真展「San San Sun」

liflattie ships

リフラティ シップスのプレスの黒崎さんに、夏の旅の写真をお見せした時『web写真展』をしたら、というアイデアを頂いた。それが実現。Webなので呟きメモ付きで、おおいに脱線しながらすすめていこう。

web写真展のタイトルは、サンフランシスコとサンタフェの夏の旅だったので『San San Sun』がいい。
同じ言葉を何度か繰り返すとおまじないのようで可愛いなと思う。


1、午前中にサンフランシスコの空港に着いて、まずはバークレーへ。はじめて一緒に旅をする人達が「まず朝ご飯食べて、その後、公園でごろっとしよう。」というのを聞いて、ああ、この旅はいい旅になるぞ。と胸いっぱいになる。サンフランシスコは1泊なのに、この余裕。最高。

2、これがレギュラーサイズ。地元の野菜山盛り、アボガドとクルトンさくさく美味しい、カフェインターメッツォ。人気店 宅急便のお兄さん達も、女子大生も、おじいさん詩人もいる。
この町に住んでいらした憧れの目上の方に図々しくおすすめをたずねたら、厳選!サンフランシスコのおすすめをプリントアウトして下さった。感激。素敵。

3、バークレー大学のあるバークレーはピースマーク発祥の地。PEOPLES PARK ヒッピーいっぱい。いけない匂いがする。ごろんとして休憩した。ワイルドに咲いている花がかわいくて写真を沢山撮る。

4、車をとめた駐車場の1階にあった、古本屋さん。図書館からの古本。FRIEND OF THE BERKELEY PUBLIC LIBRARY BOOK STORE

5、4階でマティスの本を買った古本屋MOE'Sの階段。本を透明のラップで包み直してくれる古書店、好き。古本屋はきりがないくらい好きだからアートとボタニカルのコーナーだけさっと見る。

6、ガードレールがニットで覆われている!つなぎ目どこ?発想かわいい。いたずらかアートか?バークレー。カラフルニット、ヒッピー。

バークレーにあるアリス・ウォータースのレストラン、シェ パニースに食事に行くのが、旅に誘ってくれた友人の目的だった。アリスさんはすごく素敵な発想とセンスを持った人。
レストランの料理は真剣に作られている。完璧。幸せな味。また1ヶ月前から予約をして訪れたいと思う。シェ パニース40周年に合わせて、アリスさんがとりあげられることが増えるのではないかと思う。彼女の記事を目にしたら是非じっくり読んでみて欲しい。

7、8、サンフランシスコでいちばん気にいったスーパーマーケット。レインボー グロサリー 全員オーナーのコレクティブ制。この制度はいい。

9、10、厳選分の一。スワン オイスター デポー。クラムチャウダー目当てで行列のできる店。コンビネーションサラダ最高。エビが100匹くらい入ってる。生臭さゼロ。今まで食べたシーフードサラダの中で1番おいしかった。レモンを絞ってたっぷりかけて。写真がないのは夢中で食べたため。スワンのロゴがカレッジ風でカジュアルで好み。

タイトル横のコインランドリーの写真は Little Bubbles。偶然発見!うれしい。『居ごごちのよい旅』(松浦弥太郎さん文、若木信吾さん写真の旅の本)に、作家リチャード・ブローティガンが通ったとあった。コインランドリーのことはランドロマットというらしい。この写真が今回の旅でいちばん気に入っている。

サンフランシスコの青空は高い。白いかもめが飛んでいる。 ブローティガンの詩集を 知人の伊藤さんに貸しているのだけど、貸す時に 私がシンプルな英語だけど、なんだかよくわからないと言ったら、じゃあこれを1冊訳すよ!と言って下さった。びっくり。素敵。時々訳しては メイルで1編ずつ送って下さっている。解説付きで。

今回、ガイドブックは1冊も持たずに本は、『居ごごちのよい旅』と、Coyoteのサンフランシスコクロニクル号だけ。

この旅に誘ってくれた熊本に住む友人の直美さんと私。偶然、同じ日に『居ごごちのよい旅』を買っていた。本の中にあった 『Think Globally',' Eat Locally』(世界規模で考え、地元規模で生きよ)がこの旅のテーマよ。と 旅程のメイルに書いてあった。特別気に入った本は、大好きな友人にも。サンフランシスコに住むケイちゃんに渡す。

11、12、夜のフライト、空港に向かう前にもお茶。フォーバレルコーヒー。レコードがかかっていた。着いた時はテレヴィジョン。次に中学生の時から好きなファンボーイスリーのアルバムがかって。夕暮れで。天井が高くて、気持ちよくて、踊ってしまった。
焙煎機の奥に窓。光がきれいであの先にはどんな景色があるのだろう。川だったらすてきだなあと思う。満席だったので連れとばらばらに座る。思いがけず一人の時間も嬉しい。このお店、好きで泣けた。

仕事で行っただけで好きになったサンフランシスコ。なぜ好きか?大好きな友人のフォトグラファーのヨーコちゃんが住んでいたバークレーをとにかく好きになってしまったこと。オーガニックのマーケットが気に入ったこと。それと、取材で伺ったブルーボトルコーヒーの1号店を、すごく気に入ったからではないかと思う。塗装されていない木の内装が好きになったきっかけの店。DIYで作ったような自然なかんじ。男っぽい。珈琲のいい香り。通りにほかに目立つ店もない、近所のおじちゃんも豆を買いに来ていて。近くに古本屋があって。「自然でかっこ良くて素敵」こんな店を自分で開けたら、と妄想までした。

13、サンタフェでは画家オキーフの家を訪ねることが目的。サンタフェでも散歩。ラベンダーがあちこちに咲いている。ラベンダーの町。古い教会。青空が元気。日差し強い。

15、かわいいご婦人がオーナーの雑貨店、かわいいおばさんのキッチンはたいていかわいい。

16、おばさんの店の 馬のたて髪のお花。

17、かわいい教会。シュガーブレッドのよう。世界遺産、タオスプエブロ。ネイティブアメリカンの暮らす村。

18、扉 レリーフものが好き。

19、馬の写真が撮りたくて 車をとめてもらう。「うま、馬〜」と呼びつづけてみたら

20、よってきてくれた。合成写真みたい。写真はすべてフィルム。デジカメは持って行かなかった。コンタックス アリアとナチュラの2台。フィルムはコダックN400。

21、東京に帰ってきて、思いがけず馬の写真が人気で驚く。プリントを買ってくれる人まで!

嬉しいことがあった時は、そのきっかけになるようなことをしてくれた人やことは何か考えてみる。 いつも、けろっと楽しく過ごしてしまい、お礼をすることを忘れてしまうので。 ここに行き着くまでに、お礼を言うべき人がいないか巻き戻してみる。

今回の旅は、いろんな ありがとうがいっぱいで、また次の嬉しいことに繋がっている気がする。

サン サン サン、おまじないの言葉のように思えてきた。

轟木 節子

スタイリスト 雑誌、広告を中心に活躍。
シンプルな中にスパイスの効いた独自の空気感が人気。
自身のナチュラル志向なライフスタイルも注目されている。

今宿麻美フォトエッセイ「HEART BALANCE」で、
フォトグラファーデビュー。

※当コンテンツに掲載している写真の無断転載・コピーを禁じます。