『FUDGE』『SPRiNG』などで活躍中の人気スタイリスト・細沼ちえさんは、大の旅行好き。忙しい仕事の合間をぬってこれまで15ヶ国近くを旅してきたそう。その中でも特にお気に入りの3スポットを、おすすめのコーディネートとともに紹介していただきました。毎日がんばっている自分へのご褒美に、次のバカンスは海外旅行で決まり!
フランスとイタリアにまたがる地中海沿岸のリゾート地のうち、フランス側はコート・ダジュール(フレンチ・リヴィエラ)、イタリア側はリグーリア海岸(イタリアン・リヴィエラ)と呼ばれています。リグーリア海岸に連なるのは、世界遺産のチンクエ・テッレ、高級リゾート地のポルトフィーノなど、一生に一度は見たい絶景の数々。時間を忘れてゆったりと過ごせる大人のスポットです。
断崖に色とりどりの建物が連なる
チンクエ・テッレ
ミラノの友達に会いに行ったときに案内してもらったチンクエ・テッレ。イタリア語で「5つの土地」という意味で、もともと要塞都市としてつくられた場所だそう。断崖絶壁にカラフルな家が並ぶ光景はまさに絶景! 5つある村はそれぞれ雰囲気が異なり、ビーチで遊んだり、おいしい海鮮料理を食べたり、ぶどうの段々畑を眺めたり…。慌ただしい日常を忘れてのんびり過ごせました。
世界のセレブが集まるポルトフィーノ
美しい港がある高級リゾート地。ハイブランドショップやレストランがたくさんあり、世界のセレブがお忍びでやってくるそうです。チンクエ・テッレとはまた違った雰囲気を楽しめる場所。
船から眺めるサン・フルットゥオーゾ
ポルトフィーノからほど近いエリアで、きれいなビーチのそばに修道院が佇んでいました。船から見た素晴らしい景色には感動しました!
ビーチも街歩きも楽しめる、リラックス感ときちんと感を兼ね備えたコーディネート。落ち着いたグリーンが美しい景観になじみます。薄手素材のパンツなら持ち歩きもラクチン。
ブラウス ¥35,000(+tax)/GALLEGO DESPORTES
ラインパンツ ¥32,000(+tax)/GALLEGO DESPORTES
サンダル ¥7,900(+tax)/PLAKTON
バッグ ¥3,000(+tax)/STANDARD SUPPLY
ベストシーズン:4〜9月頃
言語:イタリア語
アクセス:日本からミラノまで約12時間30分
【チンクエ・テッレ】
ラ・スペッツィア・チェントラーレ駅からリオ・マッジョーレ駅まで電車で約8分 (5つの町を周遊するには電車か船)
【ポルトフィーノ】
サンタ・マルゲリータ・リグレ駅からバスで約20分、船で約15分
【カモーリ】
ジェノヴァ・ピアッツァ・プリンチペ駅から電車で約30分
アフリカ大陸北端にある国。北と東は地中海に面したリゾート地で、南部にはサハラ砂漠が広がります。地中海沿いのシディ・ブ・サイドは、白壁に鮮やかなブルーのドアや窓という美しい家々が建ち並ぶ街。旧市街のメディナは、迷路のような細い道が特徴的な歴史ある街。サハラ砂漠の玄関口にあるドゥーズでは、キャメルライド体験も! エリアごとにさまざまな楽しみ方ができる点が魅力です。
チュニジアンブルーが映えるシディ・ブ・サイド
夏はヨーロッパの人の避暑地にもなる街で、地中海を見下ろすように家々が並びます。チュニジアンブルーに塗られたドアや窓は家ごとに異なる凝ったデザインで、真っ白な壁とのコントラストが鮮やか! 海もきれいで、街を歩くだけでテンションが上がりました。
露店にはかわいい雑貨がいっぱい!
チュニジアの首都・チュニスにあるメディナは、シディ・ブ・サイドとは打って変わって歴史情緒あふれる街。雑貨や服、金物などのお店が通りごとに並んでいて、おみやげ探しにぴったり。キリムのラグ、かごバッグ、食器、スパイスなどを買いました。色とりどりのチュニジア雑貨は眺めているだけで楽しい!
おいしいチュニジアンフード
クスクスと並ぶ代表的なチュニジアンフードが「オジャ」。シーフードやラムソーセージをトマトソースで煮込んで卵を落とした家庭料理で、とてもおいしかったです。チュニジアはイスラム教でお酒を飲まない文化のため、代わりにカフェが充実しています。私もお酒をあまり飲まないので、松の実が入ったミントティーなどいろんな種類の紅茶、チャイ、コーヒーなどを満喫しました。
チュニジア雑貨のように心躍る色使いで、旅の気分を盛り上げて。夏は日差しが強く、40度を超えることもあるので、ストールで頭皮や肩を守ると安心。モスクに入るときに肌を隠すためにもストールは必携!
レースタンクトップ ¥3,900(+tax)/moretta
スカート ¥11,000(+tax)/liflattie ships
スニーカー ¥6,800(+tax)/Keds
バッグ ¥18,000(+tax)/TEMBEA
スカーフ ¥11,000(+tax)/manipuri
ベストシーズン:6〜9月頃
言語:アラビア語、(チュニジア方言)フランス語
アクセス:日本からチュニスまで、中東かヨーロッパ経由で約15〜20時間
ベトナム旅行といえばハノイ・ホーチミン・ダナンなどが人気ですが、最近注目を集め始めているのがムイネー。南シナ海に面する港街で、観光の目玉は「砂丘」。黄砂でソリすべりができるレッド(イエロー)サンデューン、白い砂丘が広がるホワイトサンデューンなど、壮大な景色と出会えます。ビーチで泳ぐなら、メインストリートのグエンディンチウ通り沿いで。ホテルやレストランなどが建ち並ぶ便利なエリアです。
写真でひと目惚れしたフェアリーストリーム
ホーチミン行きの飛行機が安かったので、急に思い立って決めたベトナム旅行。SNSや現地の人のブログで情報をリサーチしていたら、石灰岩の渓谷に小川が流れる幻想的な風景を見つけて、それが「フェアリーストリーム」でした。渓流を裸足で歩いていく気持ちよさは格別!
白い砂が一面に広がるホワイトサンデューン
ホワイトサンデューンは、中心街から30km離れたところにある穴場スポット。いわゆるベトナムらしいスポットとは違った、想像以上の絶景に出会えました。
ベトナム鉄道の食堂車がかわいい!
行きはホーチミンからバスに乗りましたが、帰りは鉄道に乗ってみることに。ウェス・アンダーソンの映画に出てきそうな、かわいい雰囲気の食堂車がありました。ただ、私たちのチケットの買い方が間違っていたのか、電車の空調とWi-Fi環境があまりよくなく、バスのほうが安くてWi-Fi環境も整っていたので、私のオススメはバス(笑)。
フェアリーストリームの渓流を歩くときは、濡れてもすぐ乾く薄手のワンピースで。水着をインナー代わりにしているので、そのままビーチにも行けます。レストランディナーには、さっと羽織れるシャツワンピースとコンパクトなバレエシューズが便利。
ワンピース ¥35,000(+tax)/CP SHADES
スイムウエア ¥27,700(+tax)/laura urbinati
ワンピース ¥41,000(+tax)/GALLEGO DESPORTES
バレエシューズ ¥23,000(+tax)/SPELTA
サークルバッグ ¥27,700(+tax)/CATZORANGE
ベストシーズン:2〜4月頃(6〜11月頃は雨季だが降水量は少なめ)
言語:ベトナム語
アクセス: 日本からホーチミンまで約6時間、 ホーチミンからムイネーまでバスで約6時間
持っていく服
・1週間の旅行なら3〜4コーデくらい。下着は2〜3着だけで、現地で洗って着まわします。
・荷物をできるだけ減らすために、とにかく軽くて丸めてもシワにならず、洗ってもすぐに乾く素材を選びます。
・きれいめのワンピースが1着あると、レストランなどに行くのに便利。
・靴は、スニーカー、スポーツサンダル、ペタンコシューズの3種類。
必ず持参するこだわりアイテム
・フレグランススプレー。ホテルの消臭や虫よけ代わりに使います。中でもユーカリ系は、もともと好きで虫よけにもなるのでよく持っていきます。
旅行のマイルール
・普段都会で忙しなく仕事しているので、旅の目的地は海や山など自然のあるところにすることが多いです。現地の人と同じような生活を体験するのが好き。
・どうしても行きたいところと泊まるところだけ決めておいて、あとはフライト中に情報をリサーチ。細かいスケジュールは現地で気の向くままに決めることも多いです。
・現地の人にカタコトの英語や現地語でよく話しかけます。お店の人におすすめのスポットを聞いたり、ガイドブックではわからない情報を収集!
・現地語のあいさつは覚えておくようにしています。「写真撮ってもいいですか?」も使用頻度高め。
・宗教のことは事前に調べておく! 服装などに決まりがあるケースも。
細沼 ちえ Chie Hosonuma
2009年よりフリーランスのスタイリストとしてファッション誌を中心にカタログ、広告、webマガジンなどで活躍中。最近はインテリアやプロップのスタイリングなども手掛ける。 アシスタント募集中。
http://chiehosonuma.wixsite.com/chiehosonuma