不眠・イライラ・冷え性などの心身の不調は、誰もがひとつは抱えている悩み。自分なりの解消法を見つけたり、上手に付き合っていく方法を探ったりしながら、悩みを少しでもやわらげていきたいものです。そこで、WEBメディア『AROMA LIFESTYLE』の運営などを手がけているアロマライフデザイナー小田ゆきさんに、6つの悩みに効くおすすめアロマオイルをセレクトしていただきました。まずは自分の悩みと好みに合うアロマを見つけて、生活のなかに気軽に取り入れてみませんか?
アロマとは香りのこと。香りのある植物の花・葉・樹脂などから抽出される天然の芳香成分のことを、アロマオイル(精油またはエッセンシャルオイル)と言います。香りそのものが心身に好影響を与えるほか、キャリアオイル(植物油)などで希釈すれば成分を肌に直接浸透させることもできます。
いちばん手軽なのは、コットンやティッシュにオイルを1?2滴含ませる方法。枕もとに置いたり持ち歩いたりできます。もちろん、アロマディフューザーを使うのも、バスソルトやボディオイルにして楽しむのも◎。
悩み?不眠
眠れない原因はさまざまですが、一番多いのがストレス。ストレスにより自律神経のバランスが乱れ、不眠の症状が出てきます。自律神経のバランスを整えたり、神経の緊張を和らげる働きのあるアロマオイルで心身をリラックスさせてあげましょう。(小田)
□ 真正ラベンダー(フローラル系)
安眠効果があるとされるアロマオイルの代表格。やわらかいフローラルの香り。
□ オレンジ・スイート(柑橘系)
甘くフレッシュな香りが安心感をもたらす。ラベンダーと混ぜて使っても◎。
□ マンダリン(柑橘系)
日本人になじみやすい、みかんのようなマイルドな香り。柑橘系の中でもリラックス効果が強い。
□ ベルガモット(柑橘系)
柑橘のなかにフローラルのような華やかさがある香り。精神的な落ち込みがあるときに役立つ。
□ マジョラム(ハーブ系)
副交感神経の働きを強め、眠りを誘う。温かみのあるややスパイシーな香りで男性にもおすすめ。料理用のハーブとしてもおなじみ。
悩み?イライラ
思うようにいかないことが重なると、些細なことでイライラしてしまうことも。心を落ち着かせる働きのあるアロマオイルを選んで、リラックスできるお気に入りの香りをそばに置いておきましょう。(小田)
□ 真正ラベンダー(フローラル系)
安眠をサポートしてくれる真正ラベンダーは、イライラの解消にも効果的。
□ ゼラニウム(フローラル系)
自律神経、ホルモン、皮脂分泌など、あらゆるバランスを整えると言われるオイル。ほんのりローズのような甘い香り。
□ イランイラン(オリエンタル系)
甘く濃厚なフローラルの香り。香水の原料にも使われていて、ほんの少量で効果を得られるのが特徴。
悩み?疲れ
心身に疲れがたまると、だるさがいつまでも抜けず免疫力も低下してしまいます。そんなときは、血行をよくするはたらきのあるオイルや、免疫機能を調整してくれるオイルがおすすめ。ホホバオイルなどに混ぜてボディマッサージをしたり、お風呂に入れて使うとなお効果的です。お風呂に直接入れる場合は、2?5滴程度を目安に。アロマオイルは水に溶けないため、5ml程度のキャリアオイルで薄めてからお湯に入れると安心です。(小田)
□ ローズマリー・シネオール(ハーブ系)
血行を促進して、こりや筋肉痛などの痛みも和らげるオイル。ハーブ系のフレッシュな香り。
□ レモン(柑橘系)
血行の促進作用をはじめ、室内の空気をきれいにして細菌やウイルスを撃退する作用も。なじみあるレモンの香り。
□ ティーツリー(樹木系)
抗菌・殺菌作用が強く、免疫力を高める働きが特徴。寝ても疲れがとれないときにレモンやローズマリーと組み合わせて使うと◎。
□ ユーカリ(樹木系)
免疫力を高める1,8シネオールという成分を多く含むオイル。ツーンと鼻にくるようなシャープな香りで、咳や鼻づまり、花粉症などの緩和にも効果的。
悩み?冷え
これからの季節、冷え性の人は本当につらいですよね。血行をよくしたり体を温めたりする効果のあるオイルで、冷えから体を守りましょう。疲れの解消時と同じく、マッサージオイルやバスオイルにして肌に直接浸透させるのがおすすめ。(小田)
□ ローズマリー・シネオール(ハーブ系)
血行や発汗を促す働きのあるオイル。ローズマリーは古くからスキンケアに利用され、別名「若返りのハーブ」とも。
□ ジンジャー(スパイス系)
「体を温める食べもの」というイメージの強いジンジャーは、オイルの場合も冷えに効果的。
□ ヒノキ(樹木系)
檜風呂などで日本人になじみ深いヒノキ。冷え性やむくみに役立つ。温かみを感じる木の香り。
悩み?女性ホルモンバランスの乱れ
生理痛などの生理トラブル、PMS、更年期障害など、女性ホルモンバランスの乱れが引き起こす症状はさまざま。女性ホルモンに似た成分が含まれるオイルなら、ホルモンバランスをサポートしてくれます。(小田)
□ クラリーセージ(ハーブ系)
女性ホルモンに似たはたらきをするスクラレオールが含まれるオイル。甘みのある奥深い香り。
□ ゼラニウム(フローラル系)
ホルモン分泌を調整したり、体内の水分や老廃物を排出する作用あり。生理前のむくみにはオイルマッサージがおすすめ。
□ サイプレス(樹木系)
ホルモンバランスを整えてくれるほか、むくみや喘息にも効果的。ウッディな落ち着く香り。
□ イランイラン(オリエンタル系)
香りをかぐだけで女性ホルモンが増えたという研究結果もあるほど、高い効果が期待できるオイル。
悩み?頭痛
ギューっとしめつけられるような痛みを伴う頭痛であれば、筋肉の緊張をほぐし、血行不良を改善してあげることが大切。キャリアオイルで薄めたオイルをロールオン容器に入れて、こめかみをクルクル優しく刺激してあげてください。ズキンズキンと脈を打つような強い痛みを伴う偏頭痛の場合は、自分の好きな香りをかぐことで痛みを緩和できたという研究結果があります。(小田)
□ レモングラス(柑橘系)
鎮痛作用があり、頭痛をはじめ肩こりや筋肉痛にも効果的。レモンのようなすっきりとした香り。
□ 真正ラベンダー(フローラル系)
同じく鎮痛作用があり、胃痛や生理痛もやわらげてくれる効果あり。
□ ペパーミント(ハーブ系)
鎮痛作用に加えて、胃痛や便秘など消化器系のつらい症状にも効くとされているオイル。頭痛にはラベンダーとの組み合わせがイチオシ。
◎用意するもの
好きなアロマオイル2?3種類、キャリアオイル、ビーカー、竹串、ロールオン容器
好きなアロマオイルを2?3種類セレクト。ムエットがなければ、オイルの蓋を2?3個一緒に持って香りをかいでみると、調合したあとの香りのイメージが湧きます。
好きなアロマオイルを2?3種類セレクト。ムエットがなければ、オイルの蓋を2?3個一緒に持って香りをかいでみると、調合したあとの香りのイメージが湧きます。
ビーカーにキャリアオイルを10ml注ぎます。香りが少なく酸化しにくいココナッツオイル(精製されたもの)がおすすめ。ホホバオイルでもOKです。
ビーカーにキャリアオイルを10ml注ぎます。香りが少なく酸化しにくいココナッツオイル(精製されたもの)がおすすめ。ホホバオイルでもOKです。
アロマオイルを1滴ずつ入れて、竹串でかき混ぜます。入れる量は合計で6滴まで(3%濃度)を目安に、香りの強さや好みによって調整するのがポイント。
ロールオン容器に入れてできあがり。
◎用意するもの
好きなアロマオイル、
エプソムソルト(硫酸マグネシウム)、
容器、
スパチュラ(へら)
容器に移したエプソムソルト1カップにアロマオイルを5滴ほど垂らして、スパチュラでよく混ぜれば完成! アロマオイルは1種類でも複数でもOKです。そのままお風呂に全部入れ、よくかき混ぜて入浴してください。アロマオイルは水に溶けないため、敏感肌のかたは5ml程度のキャリアオイルに希釈してからエプソムソルトに混ぜると安心です。
アメリカ生まれのフレグランスブランドが2016年春に日本初上陸。上質な天然成分を使い、イタリア古来の製法をもとに開発されたルームディフューザーは、そのまま香水としても使えます。部屋に飾っておきたくなる可愛いパッケージも魅力。
ルームディフューザー&ボディースプレー
各?3,500(+tax)/ALORA
アメリカ・チャールストンのデザイナーとキャンドルメーカーのコラボによるブランド。セージ・シダー・ベルガモット・ベチバを調合した『サンフランシスコ』など、それぞれの都市をイメージした香りが楽しめます。
トラベルキャンドル 各?3,600(+tax)/ROAM
小田ゆきYuki Oda
1986年生まれ。岡山県出身。日本女子大学英文学科卒業後、ヤフー株式会社で勤務ののち、2014年6月に退社。在職中からアロマテラピーやメディカルハーブを本格的に学び、現在は「アロマで暮らしをちょっと“ステキ”に」をコンセプトに、日々の生活でアロマを気軽に楽しむ方法を提案するアロマライフデザイナーとして活動中。アロマ専門WEBメディア『AROMA LIFESTYLE』主宰。
ホームページ
http://aromalifestyle.tokyo/about/
インスタグラム
https://www.instagram.com/aroma_lifestyle/
<資格>
・NARD JAPAN認定アロマ・アドバイザー
・日本メディカルハーブ協会認定ハーバルセラピスト
・生活の木 手作り石けん(応用科)応用科修了