ニットブランドの老舗、ロベルト コリーナにインタビュー!
高品質なニットとして日本でも人気の高いイタリアのROBERTO COLLINA(ロベルト コリーナ)。SHIPSでは1989年以来、国内のセレクトショップに先駆けてアイテムを揃えてきたブランドです。今回はデザイナーのロベルト コリーナさんが来日しているということで、ブランド誕生の成り立ちなどさまざまな質問をしてみました。
――ロベルト コリーナはどのように生まれたのか。まずはその歴史を教えて頂けますか
コリーナ もともとは、1958年に両親が始めた会社なんです。最初の2〜3年は父がニットの編み機を販売していて、かたわらで母がニット教室をやっていたんです。その後、ドイツ製の機械を導入してからは、工場として自分たちで生産をするようになって。当初はアクリル素材などの安い製品をドイツに販売していたことが多かったみたいですね。その後、僕が学校を卒業した20歳のときに、自分のコレクションを立ち上げました。その頃から、コットンやウール、カシミアといった自然素材を使うようになったので、卸先も大きく変化していきました。最初はサンプルをバッグに詰めて、ミラノやボローニャのショップに見せて回っていましたよ。
―― 服飾やデザインなどはどこで勉強されたのですか?
コリーナ 特にファッションの学校に行っていたわけではなく、いうならば自己流でした。でも、家族がやっているのを小さいときから見ていたので、そこからヒントを得て自然に身についていきました。
――ニットブランドは数多くありますが、ロベルト コリーナの強みはどこにあると思いますか?
コリーナ 一番は自社工場を持っていることです。細部までこだわり、自信を持って商品を提案できますからね。それと、家族、会社、すべてが強い絆で結ばれていることも強みです。
――トレンド面では、どんなものを参考にすることが多いですか?
コリーナ いろんな国の街や人々を見ることがアイデアの源泉になります。なかでも東京、ロンドン、ニューヨークは僕にとって特別な街。いろんな文化や人種が複雑に絡み合っている気がします。でも、ブランドの基本となるスタイルは変えずに、多くの人が着られる服を作っていきたいと思っているんです。ナチュラルで着やすい服が一番ですから。
――シルエットや素材を含め、ニットをデザインするうえでもっとも気を使っている点はどこですか?
コリーナ やはりニットづくりに大切なのは糸選びです。より自然な素材を使うことを重視しています。いまはイタリア製が80%、残りはスコットランドのものを使っていますね。すべての素材メーカーとはもう20年以上の長い関係があって、そこはみんなが知っている有名ブランドも使っているところで信頼性もあります。
――日本のファッションシーンについてはどう感じていますか
コリーナ 日本には20年近く来ていますが、みんなファッションにすごく気を使っていると思いますね。特にこの10年はすごく良くなっていると感じます。日本の雑誌もよく見ていますよ。
――最後に今後やってみたいことなどありますか?
コリーナ イタリアはいま経済状況が厳しいから難しいですが、今後もっと多くの人の手に届けられるようにヨーロッパのどこかに新しいショップをオープンしたいと思っています。
――ありがとうございました。