このスタッフから買いたい! 〜優秀販売員たちが語る接客の流儀〜
全国のSHIPSで約30人しか持っていないという、優秀販売員の証「ゴールド・バッジ」。今回はその中でも特に優秀なスタッフに集まって頂き、接客においてのポリシーをいろいろと聞いてみました。SHIPSにご来店の際には、スタッフの胸もとをチェックしてみてください。もしかしたら、「ゴールド・バッジ」が輝いているかも?
SHIPSが認定する優秀販売員のこと。今年で3年目を迎え、現在までに全国で約30人がバッジを保有している。このバッジを獲得するためには、個人売り上げや、各ショッピング施設でおこなわれるロールプレイング大会での入賞など、総合的に判断して優秀だと認められなければならない。
―今日はいろいろと素朴な疑問をお聞きしながら、プロならではの接客術みたいなものを伺えればと思っています。まずは一般的によく話題になる、お客さんに声をかけるタイミングについてお聞きしたいと思います。店員さんの声がけを嫌う方も多いと思いますが、どういう風におこなっていますか?
渡部 来店されたお客さまには、基本的にお声がけしますね。店内を回遊されるなかで、同じ場所に2回行かれた方には確実に声をかけるようにしています。でも、ただ声をかけるというよりアドバイスをするような感じですね。
―そこで決まり文句みたいなものはあるんですか?
渡部 スーツだったら「どういうものをお探しですか?」とか、シャツだったら「サイズをお伺いします」とか、女性がネクタイを見られていたら「プレゼントですか?」など商品によって使い分けています。
佐藤 私も基本的には皆さんに声をかけるんですけど、なかには話かけられたくなさそうな方もいらっしゃるので。そういう方には、距離を置きながら「似たようなシャツはこちらにもありますよ」など、試着を促すというよりも店内をご案内するような接客を心がけていますね。
―声をかけられたくなさそうなお客さんというのは、やはりわかるものですか?
佐藤 わかりますね。スタッフが少しでも動いたら商品を置かれてしまう方もいらっしゃるので。
高橋 私はさまざまなお客さまが来店されるお店にいることもあって、基本的にお声がけするタイミングは早いですね。とはいえ、声をかけられたくない方と、商品の説明をして欲しい方がいらっしゃるので、そこは瞬時に感じ取って対応するようにします。それはスタッフ間で共有できるようにしていますね。
―共有しているというのは、声をかけられたくないお客さんにもグイグイ行くスタッフを注意するってことですか?
高橋 そうですね。
中沢 私の店舗も駅から直結していてお客さまが頻繁にいらっしゃるので、その分お声がけは早いですね。KhajuというブランドはSHIPSと違ってトレンド感が早いというか、デザイン性が高いアイテムも多いので商品説明を加えたうえでお声がけをするようにしています。素材やシルエット、トレンドを含めてご紹介しながら、そこで会話が弾むようであれば、さらに詳しくご説明するようにしています。
―お店で試着して、自分では「全然似合ってないな」と思っていても店員さんが無理矢理に褒めてくるときってあるんですよ。お客さんの試着した姿を見て「ちょっと違うな」と思ったときはどう対応されていますか?
中沢 基本的に、鏡に写った自分がかわいく見えたり、キレイに見えないと女性のお客さまは買われないんですよね。なので、パンツが大きかったり小さかったり、お客さまが「ちょっとここがな〜」と仰っていたら、それはおすすめしないですね。買って頂いたものに関しては、とにかくいっぱい着てもらいたいしオシャレを楽しんでもらいたいですから。一方で、トレンド感の強いものはお客さまが“着慣れていない”こともあって、本当は似合っているのに自信を持てない方がいらっしゃるんですね。そういう場合はしっかりおすすめしますし、お手持ちの洋服を聞きながらコーディネートの提案をしていきますね。
―販売方法はある程度マニュアルがあると思うんですけど、それぞれ自分のスタイルもお持ちだと思うんですね。何かこだわっていることなどありますか?
イタリアらしい軽くて着やすい仕立てなんですが、柄はブリティッシュ調のはっきりしたストライプなのがポイントです。堅めな印象でバシッと楽しめつつ、実はクールビズな一着です。
スーツ ?132','300/BOGLIOLI
渡部 僕の場合、顧客さまになってもらいたい気持ちが強いので、お客さまに宿題をお願いしたりしますね。スーツを買って頂いたときなどは、すべてを一度におすすめするのではなくて「こういうものもあるので、次回までに考えておいてください」とお声がけするんです。お直しの仕上がりまでに一週間程度あるので、その間にお客さまが考えてくれるんですよ。
―確かに、考える時間って必要ですよね。そういうときに具体的なお題があると検討しやすいかもしれない。
佐藤 私がいる池袋パルコは若い方が多いので、トレンドものが気になっているお客さまが多いんです。でも、はいてみたいけどスタッフが気になって試着できずに帰られる方もいて。そういう方には、「購入とか気にしないで、試すだけ試してくださいね」と柔らかく話しかけますね。たくさん試着された方には「たくさん試着してくれてありがとうございます」と感謝の言葉をかけるようにしています。
―僕も昔は店員さんが怖かったです。年齢とともに図々しくなってますけど(笑)
佐藤 会話をしてみると、「店員さんが怖くてなかなか試着できなくて」とか、「本当は洋服が好きでいろいろ着たいけど、フィッティングに入るのがイヤで」と仰られることが多いんですよね。気軽に試着できる雰囲気を作っておくと、またお店に遊びに来やすくなると思うんです。
高橋 私の場合、お客さまが欲しているもの、その方にとって一番いいものを買って頂きたいという気持ちが常にあるんです。有楽町店はファッション知識の豊富な女性も多い一方で、オシャレをしたいけど、どうしていいのかわからない方も多くいらっしゃるんですね。そういうお客さまは緊張されているのが伝わってくるので。そういうときは常に笑顔で会話するだけでなく、ときに声を出して笑うようにしているんです。笑いがあることで場が和みますし、いい雰囲気が生まれる。そうすると本当に彼女が聞きたかったであろうことがポロッと出たりするんです。そこでお客さまが本当に求めていたものが何だったのかがわかるんですよね。
中沢 心がけているのは、親しみやすい、話しやすいショップ店員さんであることですね。初めての方、2回目の方、顧客さまなどそれぞれ違うんですけど。結果的にKhajuのファン、SHIPSのファンになって頂きたいので。「また来たい」「また来ちゃった」「何か入ってますか?」「今度こういうのが入ってくるってネットで見たんですけど」とか、気軽にたくさん来てもらえるように心がけています。お買い物しているときって、女性にとって一番楽しい時間なんです。お買い物して帰って、それを家で着てみるときってワクワクするじゃないですか。ですから、おすすめした商品に納得してくれて「良かった」「楽しかった」と思って頂けるようにいたいですね。
SHIPSオリジナルのレザーブルゾンなんですが、秋冬からずっと売れていて春も継続して販売する商品です。軽くて柔らく、着心地がいいですね。ハードになり過ぎないデザインなので取り入れやすいですよ。
レザージャケット ?39','900/SHIPS
AWAKEとGITMANのユニークなコラボシャツです。このクレイジーパターンは、SHIPS JET BLUEらしさがあってオススメです。一枚で存在感があるので、ショートパンツなどにも合うと思います。
シャツ 各¥19','950/GITMAN BROS. × AWAKE
―では最後に、それぞれ各店のセールストークをお願いします。
佐藤 SHIPS 池袋パルコ店は、他のお店の方からも「シップス元気あるね」と言われるほど明るい雰囲気が自慢です。これから春のシーズン、新しい生活を前に洋服を買おうと思われている方も多いと思います。パルコにはさまざまなブランドさんが入っているので、いろいろと回るなかでSHIPSにも立ち寄って頂ければと思います。
渡部 SHIPS 渋谷店は駅から少し歩くので不便に感じる方もおられると思いますが、スタッフの年齢が幅広いので、どんな世代のお客さまにも対応できるお店になっています。若い方はスーツのことがよくわからないと思いますが、一緒に相談しながら決めていきたいと思いますので是非気軽に遊びに来てください。
中沢 Khajuは「女性が女性でいることを楽しむ」を裏テーマにしています。おしゃれを楽しみたい人に向けて、セレクト、オリジナル含めてかわいいものが春夏も多く揃っています。ルミネ エストにあるSHIPS JET BLUE 新宿店は駅からも近いので時間があれば見に来てください。
高橋 「おしゃれをしたいな」とか、「新しい発見をしたいな」という気持ちは、女性なら皆さんお持ちだと思います。そのお手伝いができれば光栄ですし、SHIPS 有楽町店には素晴らしいスタッフがたくさんいるので、一度足を運んで頂ければと思います。
―みなさん、今日はありがとうございました。
ワンピースなどにも合わせやすい、春夏のトレンドでもあるバイカラーのスキニーパンツです。この商品はかなり早い時期から売れていますね。実際にはくともっとかわいいので、是非試着してみてください。
パンツ ?9','975/Khaju