人気シューズブランド「melissa」今まで明かされなかったブランドヒストリー
誰もが1度は目にしたことがある「melissa(メリッサ)」のシューズたち。靴の概念を覆したPVC素材、目を惹くカラーリング、そしてあの香り。今や定番となりつつある、ブラジル生まれのmelissa。意外と知られていなかったmelissaのブランドヒストリーを日本エージェントの後藤田さんにお話をお伺いしました！
melissaとの出会いは7、8数年前になります。マーケットとして興味を持っていたブラジルへ行ったときに、この鮮やかなカラーリングの靴たちに出会ったのです。1度履いたら、やみつきになる履き心地、どこか懐かしいフルーティな香り、手頃な価格、そしてデザイン性の高さ！「このかわいい靴たちを日本の女性に！」と、エージェントを担当することになったのです。当時、本国ブラジルでは人気かつ定番のブランドで、欧州向けに展開をしようとしていた頃でした。2005年頃から世界のファッションシーンへと進出し、コレクションにも出展。パリのコレットなど、ハイエンドなマーケットにも支持されるようになっていったんです。
――本国ブラジルでどのようにして生まれたシューズなのですか？
melissaはブラジル・リオグランデドスル生まれ。元はプラスチックの装飾を作るために作られた会社でした。その後ファッション界に進出し、漁師が使っていたサンダルをベースにしたシューズを作るようになったんです。それがmelissaです。PVCという特殊プラスチックを使うことで伸縮性に富んだリサイクルできるシューズ作りをスタートし、そこから30年PVC素材シューズのパイオニアとして世界60カ国以上で販売されるブランドへと成長しました。またPVCという素材はリサイクルが可能でエコロジーの観点からも注目を集めています。
――melissaといえばあの香りですよね！
PVCという素材はそのまま使用すると、やはりゴム臭くなってしまうんですね。そこでブラジルではフルーティな香りをつけることを考えたんです。シューズボックスを開けて香るあの香り、それこそがmelissaの特徴でもありますね。
――実際に日本で展開を始めた頃の反応はいかがでしたか？
当初、取り扱いは2?3社のみでした。その後、ジグザグに編まれたフラットシューズで、今や定番シリーズとなった「zig zag(ジグザグ)」が発売されると一気に知名度が上がり、人気が出ました。あまりの人気っぷりに模倣品が数多く出回り、本家melissaでは販売を中止したほど！ その後、「PATCHULI(パチュリ)」などの人気シリーズも登場し、ファッション誌を賑わすほどの人気ぶりになりましたね。それまでPVC素材の靴といえば、長靴やビーチサンダルのようなものしかありませんでした。でもmelissaの靴は違う。女性らしい柔らかな曲線で、デイリーユースが出来るデザイン、さらに手に取りやすいプライスが日本の女性にも受けたのだと思います。
――コラボシリーズも人気ですよね？
melissaのサンダルはファッションというより、アートと言ったほうがいいのかもしれませんね。独自のデザインシューズのほかに有名なファッションブランドやモデル、プロダクトデザイナーなど、様々なジャンルの方たちと次々とコラボしたシューズを出すのもmelissaのひとつの特徴です。プロダクトデザイナーであるカンパーナブラザーズとコラボした「zig zag」が第一弾コラボシューズなんです。それまでmelissaを知らない人でも、ヴィヴィアン・ウエストウッドやジェイソン・ウーなど、有名デザイナーのコラボアイテムが知ってもらえるキッカケになっていると思います。またキャンペーンモデルもケイト・モスなどを採用し、幅広く知られるようになったんだと思いますね。
――melissaといえば夏のイメージが強いですが。
PVC素材なのでそのイメージがあると思うのですが、秋冬にもピッタリのシリーズも登場しています。PVCベースにコットンフロックを吹きつけたタイプで、PVCの良さのひとつでもある履き心地はそのまま、秋冬に使えるさわり心地の良い質感がポイントです。浅めの履き口、さらにオープントゥのデザインは足をより、女性らしく見せてくれます。是非チェックしてみてください、melissaの新たな魅力を見つけて頂けると思いますよ。
(クレジット)
左 ULTRAGIRL各￥8','190／melissa
右 VIRTURE SPECIAL各￥9','975／melissa
