クラシックなデザインにこだわりを持つLier26の魅力
センターにレースをあしらったマドラスチェックのパフスリーブブラウス、ラグランスリーブに仕上げたツイードジャケット……etc. ベーシックな形にひとクセ加えた「Lier26 (リエ)」のアイテムは、いちど見たら記憶に残る、特徴的で珍しいアイテムばかり。 着る人を印象的に見せてくれる洋服、Lier26の魅力をデザイナーの筒井さんに語って頂きました。
−まずはLier26のコンセプトを教えてください。
「ブランド名はフランス語で、Lier=結ぶという意味。デジタルに進化した今も、メール、電話…etc.大切な人と繋がっていたいという女性の気持ちは、永遠に変わらないと思うんです。恋愛、結婚、出産、友情、そういった大切な人と出会うシチュエーションに、着ていてほしい服をコンセプトにしています。26というのはA?Zまでのアルファベットの数。すべてのシーンで一緒にいたい、という思いが込められています」
−2008年SSからスタートしたLier26ですが、筒井さんがブランドを始めたきっかけをお聞かせください。
「服飾の専門学校を卒業してからずっと、アパレルの一般企業で働いていたんですよ。働いているうちに企業のデザイナーとしてだけじゃなく、やはり自分の着たい服を表現したい、と欲張りになってきて(笑)。そこからスタートしたのがきっかけですね」
−やはり幼少の頃から洋服が好きだったんですか?
「そうですね。 実は、うちの母って着物しか着ない人だったんですよ。 洋服のボタンが目に見える、と言って(笑)。 もしかするとその反動で、ひと一倍、洋服への憧れが強かったのかもしれないですね。 小学校2年生の頃から文集にも”ファッションデザイナーになりたい”と書いていました」
−読者にLier26のアイテムをどう着こなしてほしいですか?
「シンプルな服というよりも会ったときに、”あっ、その服可愛いね”と言われたいので、フォルムで見せるというよりも、ちょっとしたインパクトがあったり、一点一点が主張のあるデザインになっています。 もちろん全身Lier26もいいけれど、一点取り入れるだけで華やかな印象になりますし、家に眠っていた定番アイテムと組み合わせれば、定番服が新鮮に甦ると思うんです」
−デザインするうえでの、こだわりを聞かせてください。
「フェミニンなものを、どうLier26らしく表現するかがテーマ。 シャツ、ブラウス、ダッフルコート…etc. 女性が好きな定番アイテムを、過度じゃないトレンドで、いかにLier26らしく表現するかをいつも考えていますね。 それといちばんこだわっているのが素材。Lier26ではツイード素材を軸に毎シーズン作っていて、Lier26らしい素材感でクチュール感を表現しているんです。 ツイードにこだわる理由はココ・シャネルの影響もあるかな。学生の頃から憧れている、彼女のストイックさや妥協のないもの作りは、今でもLier26をかたちにしていくうえで刺激になっているんだと思います」
−Lier26のお洋服はデザイン性もしっかりあって可愛い。 さらにコストパフォーマンスも高いですよね。
「本当に値段は努力していますね。 企業で務めていたこともあるので、コストに関してもやはり欲張りなんです。大切な人に、大切な服をたくさん着て欲しいという思いでデザインしているので、最終的には値ごろ感のある服がいいんです。デザインから原価計算まで1人ですべての作業をしているので、削れるとことは削減して提供できるように努力していますね」
−今後の目標はありますか?
「ピカソの晩年の名言で、“ようやく子どものような絵が描けるようになった。ここまで来るのにずいぶん時間がかかったものだ”という言葉があるんですけど、私も彼のように、歳をとっても洋服に携わりたいと思っているんです。今は定番アイテムに味付けするデザインが好きで、こだわって作っているけれど、最終的にはLier26の定番アイテムをつくることが目標。 これだ! という定番アイテムが出来ればいいなと思っています」
ブラウスにはレースをあしらいLier26らしさを表現。
後ろに付いた台襟がキレイなラインを演出します。
レースブラウス¥19','950
ギンガムチェックブラウス¥16','590
(左)トレンドのレースをクラシカルなボウタイブラウスに
落とし込んで。
(右)レトロなボウタイのギンガムシャツは、微光沢のあるロイヤルオックス素材を使用することで今季らしい表情に。
フラワーブラウス¥18','900
チェックブラウス¥16','590
(左)ツイードジャケットのスリーブをラグランにしてLier26らしいエッセンスをプラス。
(右)衿にはオーガンジーのフリルをあしらい爽やかな印象に。 カジュアルになりすぎない微光沢素材が◎。 テンセルデニムのコンビネゾン。
ツイードジャケット¥31','290
デニムコンビネゾン¥29','400
(左)春夏にぴったりの清涼感のあるコードレーン素材を使用したストライプショーツ。
(右)一見ロングスカートにも見えますが実はワイドパンツ。シルエットをキレイに見せるタック、くるぶしが見える絶妙な丈感にこだわったそう。
コードレーンショーツ¥15','540
コードレーンワイドパンツ¥22','050
筒井 雅子
主にパリのブランドの日本市場に於けるディレクション&デザイン業務を経て、'01S/Sより自信のブランド”lier”を立ち上げ、全国セレクトショップにて販売。
'08S/Sよりあたらに”Lier26”を最スタートさせる。