YugeのKIDSラインがついにデビュー! YugeのKIDSラインがついにデビュー!

YugeのKIDSラインがついにデビュー!

YugeのKIDSラインがついにデビュー!

SHIPS KIDS

ハッとさせられる鮮やかな色づかい、デザイナー自らが描く繊細なテキスタイル…その独特な世界観で、東京のファッションシーンを牽引し続けているYuge(ユージュ)から、この2012年春夏キッズラインがついにデビュー。自身の名前がブランド名になっている、デザイナー弓削匠氏にキッズラインが誕生した経緯やYugeのクリエーションについてお話を伺いました。


−Yugeのブランドコンセプトについてお聞かせください。

ブランドをデビューさせたときは、トラッドをベースにした新しい見せかたを考えていたんです。今もそれをベースに僕の小学生時代の東京のイメージでデザインをしています。それが基本的なクリエーションの源で、その頭の中にある体験の残像を引っぱり出しながら現代に落とし込んでいるんですよ。例えば、今の20代の子でも当時の小学生の僕から見るとずっと大人なわけでしょう? そういったイメージがずっとあるから、今の若い子へアプローチし続けられるのかもしれないなと思っています。 この春夏コレクションは”プールサイドと偏西風”をテーマに、DAVID HOCKNEYの絵から思いを膨らませました。僕自身も気に入っているアロハ柄などのアイテムを揃えてます。

−クリエーションの源となっている、その小さい頃はどんなものに影響を受けていたんですか?

小学校3年のときにビーチボーイズにハマって、そこから洋楽を好んで聴くようになったんです。日本人だと大瀧詠一と山下達郎が大好きで。そのイメージがずっと頭のなかに焼きついているんですよね。当時80年代の原宿ってすごくキラキラしていてパワーがあって、原宿から表参道界隈を子どもなりに、“なんかいい感じだな”って思っていたんです。とにかく大人がカッコよく見えた。その大人への憧れが大人になった今も自分の頭のなかに残っています。

母親がファッションデザイナーだったので、小さな頃から自然と洋服が身近にあったけれど、自分自身が洋服に目覚めたのは高校生。ずっと音楽をやっていたから洋服の道に進むとは思ってなかったし、実は音楽で飯を食いたいと思ってたんです。でも、高校生の頃にいろんな人に出会って、すごいヤツっていっぱいいるな、って思ってきっぱり諦めた(笑)。それでも音楽とは関わっていたかったから、そこから探ってたどり着いたのがファッションだったんですよね。でもそのファッションもひとつの表現手段であって、ファッションだけに縛られずに発信したいというのは、今もずっと思っています。洋服を始めたきっかけは、音楽がきっかけだったから。

−では今回のキッズラインをスタートさせることになった経緯を教えてください。

キッズラインについてはいろんな人にやってくれって言われたのがきっかけです。自分の周りに子供を持つ人が増えて、キッズもののリクエストがたくさんあったんですよ。もう3年くらい前から言われてたかな…その流れで誕生したので、身近な人にうまいこと使われた結果スタートしたって感じですかね(笑)。 キッズラインでPig Shirt INDUSTRYって新しいシャツブランドを作ったんですけど、この豚も自分で描きました。豚はすごく清潔な生き物だから、清潔の象徴みたいなシャツのワンポイントにちょうどいいかなって思って。こんな風に洋服の柄にも何かしら意味を持たせていたいんです。SHIPSとのコラボキッズTシャツの音符柄も、ボサノヴァの『デサフィナード』って実際の楽曲の楽譜をアレンジした柄なんです。だからミュージシャンの方が見ると、これあの曲だね! って発見があったりするんですよ。

Tシャツ 各(80・90cm)¥6','300、(100?130cm)¥6','615/YUGE KIDS×SHIPS

−Yugeのアイテムをどんなふうに着こなしてほしいですか?

洋服については、それぞれ着てくれる人のワードローブのなかでポイントになる洋服っていうのを心がけてます。だから、自分なりにさまざまな着こなしを楽しんでほしい。自分で洋服を選ぶときってイマジネーションが必要で、そこが一番楽しいところだと思うんです。だから、そこを刺激できる洋服を作っていきたいですね。

−今後の活動予定を教えてください。

最近は洋服のデザイン以外にいろいろな仕事をさせてもらう機会が増えて忙しくさせてもらっているんですけど、何でもデザインすることは好きだから楽しいですね。今後はすべてのカルチャーをひとつにまとめることができる雑誌や、ミュージカルみたいなものもやりたいって思ってて。音楽と演劇とファッション、三方向からちゃんと興業として成り立つもの、三者が集まってひとつのものとして評価もされるし、新しいアプローチの仕方ができるんじゃないかって思うんですよね。これから先も刺激的で楽しいことをディレクションしていけたらいいなと思っています。

弓削匠 / デザイナー

2000年にアパレルブランドYugeをスタート。現在はミュージシャン土岐麻子のアートディレクションも担当するなど、多彩なクリエーション展開で活躍の幅を大きく広げている。

http://www.yuge.cc