YAECAデザイナー井出恭子さんが考える FROM YAECA FOR SHIPS
シンプルな中に強いこだわりを感じるアイテム展開で、ファッション業界人の中にもファンが多い「YAECA（ヤエカ）」が、SHIPSとコラボレート。今季で３シーズン目をむかえる「FROM YAECA FOR SHIPS（フロム ヤエカ フォー シップス）」をどう考えているか、改めてYAECAのデザイナー井出さんにお話を伺いました。
??FROM YAECA FOR SHIPSを始めたきっかけを教えてください。
最初は、定番になるようなアイテムを一緒に作りましょうというお話をいただいて、私たちが作りたいと思っている洋服がまさにシップスの求めるワードローブになるようなものだったので、お手伝いできるかなと思って始めさせていただきました。
??井出さんの中での、このブランド位置づけは？
コレクションで発表するには、ある程度型数が必要なんですけど、コンセプトがあってやらせてもらえるということで、作る段階から“セレクトされたもの”っていうイメージで、私たちはやらせてもらっています。定番になるようなシンプルなものってすごくたくさんあるので、どれを買ったらいいかわからないっていう方が多いと思うんですよね。
??どういうイメージで作られていますか？
絶対に誰のワードローブにも入っていけるものだったり、買って頂いた後に着る頻度の高い服というのをイメージして作っています。全部が、どんな服にも合わせられて、買って間違いないアイテムであって欲しいなと思っています。
??YAECAの服を作るときとFROM YAECA FOR SHIPSではデザインの仕方は違いますか？
FROM YAECA FOR SHIPSは、どちらかというと一から作り上げるというよりは、前から培ってきたシルエットにマイナーチェンジを加えて作っているイメージですね。でもそれもコレクションの延長線上にあって、着てもらった人に満足してもらえるクオリティっていうのが基本にあるので、それに関してはまったく同じ感覚を持って作っています。
??その中でも違う部分というと？
YAECAは、YAECAだけの世界感を作り上げる為にワードローブ全体を通してアイテムを作るんですけど、FROM YAECA FOR SHIPSは、他のブランドの洋服と合わせることを考えるので、逆にアイテムに集中して“絶対に欲しいものだけ”っていう提案ですね。
??お話を伺っていて、井出さん自身のワードローブに近いのかなって思ったのですが。
そうですね。すごく近いものを作らせてもらっているかもしれません。YAECAの定番アイテムで、その中でも私がいつも買ってしまうものだけを集めているような。なので、作りやすいと言ってはあれですが、作っていくのに無理のない方向性を提案していただいているのでうれしいです。
??このダブルネームをやってよかったなって思うことはありますか？
恵比寿にYAECAの直営店があるんですけど、「これSHIPSで買ったんです」って言って着て来てくれるお客様が多くて、それがすごくうれしかったですね。
??今後も楽しみにしています。ありがとうございました。
シェットランドウールの糸で織ったしっかりと重みのあるニット。ショート丈でゆったりとした独特のシルエットが特徴です。
ニット?24','150／FROM YAECA FOR SHIPS
両サイドにポケットの付いた定番シャツ。薄手でハリのあるサックスブルーのストライプ生地は、透け感のある美しいデザイン。
シャツ?12','600／FROM YAECA FOR SHIPS
光沢のあるチノ素材なので、カジュアルになりすぎず幅広いコーディネイトに活用可能。ワイドシルエットでも、クロップド丈なのですっきりとした印象です。
パンツ?17','850／FROM YAECA FOR SHIPS
ドルマンスリーブのワイドモッズコートは、一枚で雰囲気の出る重厚感のあるコート。落ち感のある生地なので、オーバーサイズでもクタっと体に馴染みます。
モッズコート?37','800／FROM YAECA FOR SHIPS
井出 恭子
1977年、静岡生まれ。大学を卒業後2002年よりYAECAに参加。2004〜05年に立ち上げたレディスラインのデザイナーに就任。2007年10月に恵比寿に直営店をオープン。
http://www.yaeca.com/