あの傑作が生まれ変わった!? 別注アウターセレクション 2020-21 FALL & WINTER あの傑作が生まれ変わった!? 別注アウターセレクション 2020-21 FALL & WINTER

あの傑作が生まれ変わった!?
別注アウターセレクション 2020-21 FALL & WINTER

ついにスタートを切った秋冬シーズン。いち早くチェックすべきは、主役を張るアウターだろう。今年も老舗ブランドの傑作に、SHIPSが工夫を凝らして“今の気分”を反映した別注モデルが到着した。受け継がれるデザインのアップデートや復刻は、どれも新鮮に映るだけでなく、着こなしの幅を格段に広げてくれる。厳選の6着をピックアップした。中にはSHIPS設立45周年を記念したモデルも登場!

おなじみの名作を
ライトな都会顔にアレンジ

英国・サウスシールズでの創業から120年以上を数える<バブアー>。オイルドジャケットの草分けとして知られる同ブランドの定番の中でも、「ビデイル」は、世界中で支持される不朽の名作。今季は、ボディに3レイヤーのナイロン素材を採用し、軽さを追求した。ちらりと見える裏地にも都会的なアレンジが効いている。

高い撥水機能はそのままに、オイルドジャケットにはない軽快さを演出できる1着。無骨な印象が抑えられるため、クリーンなホワイトパンツと合わせてもすんなりマッチする。腰が隠れるたっぷりとしたフォルムは、ベストなどのインナーを1枚かませても形崩れしない。ちなみに、裏地の柄は、表地(3色展開)に合わせてギンガムチェック、グレンチェック、ブラックウォッチと3種あるのも嬉しい。

コート ¥45,000(+tax) / Barbour for SHIPS
ジャケット ¥49,000(+tax) / TAKE & SONS
ベスト ¥36,000(+tax) / TAKE & SONS
セーター ¥31,000(+tax) / Drumohr
パンツ ¥26,000 / YCHAI
ソックス ¥1,500(+tax) / SHIPS
シューズ ¥72,000(+tax) / Tricker's

ユースカルチャーの代名詞を今に再現

伝説のテニスプレーヤー、フレデリック・ジョン・ペリーが、スポーツウェアの事業を開始したのは1952年。体にフィットするポロシャツは、あまりにも有名ではあるけれど、彼がデザインしたウェアは、英国のユースカルチャーを代表するモッズやスキンズにも愛された。特に「ハリントンジャケット」は、ベストセラー。こちらの別注は、身幅やシルエットはレギュラーフィットをベースに、王道の英国調チェック柄でクラシックな雰囲気を蘇らせている。

トレンドを感じさせるブラックとダークグリーンを使ったガンクラブチェックは、そもそもクラシック柄の代表格。さらりと羽織りつつ、ダブルジップのトップを開けてタートルネックを覗かせたり、主張のあるソックスの色で遊びを利かせることで、英国らしさが色濃く演出できる。スポーティでありながら、どこかエレガンス。そんな<フレッドペリー>の真骨頂が堪能できる。

ブルゾン ¥28,000(+tax) / FRED PERRY Exclusive for SHIPS
タートルネックセーター ¥27,200(+tax) / roberto collina
パンツ ¥27,200(+tax) / Cellar Door
ソックス ¥1,500(+tax) / SHIPS
スニーカー ¥21,800(+tax) / REPRODUCTION OF FOUND × SHIPS

特別な仏メイドの
膝上ダウンがお目見え

1859年、フランスのピレネー山脈の麓、サン・セベにて創業したダウンブランド<ピレネックス>。高品質ダウンの産地が作り出したダウンジャケットは、80年代以降ファッションシーンでも広く受け入れられた。今回、膝上丈の名モデル「ANTON」をフランスにて完全エクスクルーシブ生産。たっぷりとハイグレードダウンを使い、飽きのこないシンプルデザインで仕上げている。

ヒップがしっかり隠れる膝上丈のダウンジャケットは、カジュアルセットアップに羽織ってもサマになる。ふんだんにダウンを封入したボリュームにより、セットアップの綺麗なシルエットが際立って見える。定番色のネイビーなら、インナーの柄で遊びを加えても悪目立ちすることもないため、着こなし幅が広い。<ピレネックス>ならではの光沢あるナイロンにもエスプリが効いている。

ダウンジャケット ¥120,000(+tax) / PYRENEX × SHIPS
ジャケット ¥68,000 / (+tax) / BARENA
ニットポロシャツ ¥45,000(+tax) / JOHN SMEDLEY
パンツ ¥34,500(+tax) / BARENA
シューズ ¥35,000(+tax) / Paraboot × SHIPS

おなじみのダウンをワンランク大人に変換

2006年に、イタリア・ミラノでスタートを切った<タトラス>。機能と美しいシルエットを兼備したラインナップが特徴で、ポーランド産のホワイトグースダウンを使ったアイコニックなダウンジャケットは、毎年、世界のファッショニスタを満足させている。今季登場したSHIPSのエクスクルーシブモデル「KRAZ」は、ボディをウール仕様にしたシックな表情が持ち味。ワンランク上のスポーティスタイルが楽しめる。

薄手のハイゲージニットをゆったりとしたチェックパンツにタックイン。そんなシンプルかつ都会的な合わせには、サイドのギャザーをコンパクトに仕上げた「KRAZ」のコンパクトなシルエットが好相性。おなじみの左袖のポケットもマチ無しに変換しているため、いたってスマートに見える。まさに着膨れしないダウンの決定版。

ダウンジャケット ¥98,000(+tax) / TATRAS × SHIPS
セーター ¥18,100(+tax) / SHIPS
パンツ ¥40,000(+tax) / BERNARD ZINS
ソックス ¥2,900(+tax) / Pantherella
タッセルローファー ¥79,000(+tax) / CROCKETT & JONESBUY

よりビジネスで使いやすい長めの着丈がキモ

ロンドン北東部で、1969年から続く老舗アウターブランド<ラベンハム>。そもそもはキルティング加工を施したホース・ブランケットで名を馳せた同ブランドは、その技術を使ったダイヤモンド・キルティング・ジャケットで一世を風靡した。SHIPSの別注モデルは、スリムフィットモデル「RAYDON」の着丈を約4cm長く設定した「KEDINGTON」。ビジネススタイルにも取り入れやすい。

スーツのジャケットが余裕を持って隠れる絶妙な着丈は、まさにビジネススタイルの強い味方。主張が少なく汎用性の高いキルティングデザインは、クレリックシャツや大きな柄のタイでVゾーンに遊びを加えてもまとまって見えるのが強み。ボディには、バーズアイ生地を使用しているため、英国らしい品格が漂う。それゆえ、シリアスなビジネスシーンでも活用が可能だ。

キルティングコート ¥45,000(+tax) / LAVENHAM for SHIPS
スーツ ¥127,000(+tax) / Valditaro per SHIPS
シャツ ¥22,700(+tax) / GUY ROVER
ネクタイ ¥19,000(+tax) / LUIGI BORRELLI
スエードブーツ ¥34,000(+tax) / Polpetta

都市型スポーツウェアの最新型が完成

2012年のブランド設立時から、水沢ダウンを主軸に都市型スポーツウェアを提案し続ける<デサントオルテライン>。SHIPSのエクスクルーシブとして登場したダウンジャケットは、ストレッチ性のあるダーミザクスマイクロストレッチ素材を使い、動きやすさを追求した別注モデル「ANCHOR」。フードに配されたシルバーフォックスのファーもアクセントになるこちらは、長めの着丈も手伝ってオン・オフで活躍する。

ファー付きのダウンジャケットとなると、どうしても無骨な印象になりがちなところ、こちらの「ANCHOR」は、身幅もすっきり。それゆえ洗練された印象で、細身のチノパンとストライプシャツといった定番着に羽織るだけで、スタイリッシュにまとまる。シーンや着こなしに合わせてシルバーフォックスのファーが取り外しできるのもありがたい。もちろんストレッチ性の高いボディは、アクティブに動いてもノンストレス。

ダウンジャケット ¥105,000(+tax) / DESCENTE ALLTERRAIN × SHIPS
シャツ ¥25,400(+tax) / BARENA
Tシャツ ¥5,900(+tax) / SHIPS
パンツ ¥24,000(+tax) / grown&sewnBUY
シューズ ¥23,000(+tax) / Clarks
ベルト ¥18,000(+tax) / MAISON OCTOPUSSY

武内雅英

1977年生まれ。世界文化社に編集アシスタントとして入社。退社後、スタイリストアシスタントを経て独立。確かな知識に基づいたスタイリングで多数のメンズファッション誌にて活躍している。モードからクラシックまで、編集経験を活かした独自の視点でのファッション提案は業界内でも高い評価を受けている。