今季最注目!!
新ブランドWELLDERが見せる
次世代のカジュアル

ーー今シーズンがスタートとなりますが、すでに各方面から評判が聞こえています。改めて清水さんの経験や立ち上げの経緯について教えてください。

「服飾の専門学校を卒業後、25歳くらいのときからフリーランスでパタンナーをやっていました。その後2010年に、自分としては初めてとなるブランド「Name.（ネーム）」をはじめました。「Name.」の立ち上げから7〜8年が経ち、会社の体制も変わり、そこでの活動には限界を感じはじめていて。そんな時にクリップクロップの代表から話をもらいました。やはり生地から製作できるというところには非常に惹かれましたね。これは新しいブランドをやるには絶好の機会だなと。そして、昨年から動きはじめて、今年の春夏からスタートということになりました」

ーーブランド名に込めた思いを教えてください。

「ブランド名を決めるときは慎重になるものなのですが、あまり重たい感じにはしたくないなと思っていて、書籍や音楽などいろんなところからソースを探していました。このウェルダーという言葉は、語感が良く、ずっと引っかかっていて。直訳すると溶接工となるのですが、異なるものをつなぎ合わせるという意味でもいいなと。これはブランドのコンセプトともリンクしてきます」

ーーそのコンセプトはどのようなものでしょうか。

「先述の通り、生地から服作りを行なっています。例えばカジュアルアイテムに対して、普段は用いないような品のある素材を合わせたりすることができます。今季のアイテムでは、コットンシルクのワークシャツなど。作業着としてのルーツを持つアイテムを、エレガントな光沢と手触りの素材で表現することで、いい意味で意外性のあるものに仕上がったかなと思っています」

ーールック画像にもあるように、ユニセックスでの展開ですね。

「やるなら最初からユニセックスでと考えていました。ウィメンズのみのアイテムもありますが、基本的にはほとんどのアイテムがユニセックスで着用可能です。以前から男性的すぎる素材はあまり選ばないというのもありますし。世代も性別も、なんの垣根もなくファッションを楽しんで欲しいと思っています」

ーー今シーズンのテーマ”MINIMAL COLLECTIVE”とは、どのような観点から来ているのでしょうか？

「実は”テーマ”というよりも、”タイトル”と言ったほうがいいのかもしれません。シーズンの始まりはまず生地作りからなのですが、生地が決まったらその後に何を作るかを考えます。今季で言えば生地の特性を活かすために、アイテムの細部をそぎ落としていきました。それを”ミニマルなものの集積”という言葉で俯瞰しています」

ーー今季のアイテムで、ブランドを象徴するようなものはどれでしょう？

「ひとつに限定したくないのですが…（笑）。例えばこのパッと見ではGジャンに見えるブルゾンは、縦糸にはウール、横糸にコットンスラブ糸を使っています。ダーツを身頃に入れて、よりボクシーなシルエットが出るような仕掛けを作りました。柔らかいシルエットが出る上に、着心地も快適です。デニムに飽きた方でも面白いと思って手に取ってもらえればと思います」

ーー最後に、SHIPS JET BLUEの顧客にはどういうところを見ていただきたいですか。

「とにかくいろんな年代の方に手に取ってもらいたいですね。個人的にも、ラグジュアリーなモードブランドもスケートブランドのアイテムも、等しく愛用しています。趣味嗜好などの垣根を飛び越えて、愛されるブランドになっていけば嬉しいですね」