気鋭のデザイナーが手がける話題のブランドもあれば、再び脚光を浴びる老舗ブランドもある。ここでは、今SHIPSがオススメする、旬なブランドを連載形式でご紹介。第3回目は、ハワイと日本をクロスオーバーさせるニューブランド「banGo(バンゴー)」にフォーカスし、ブランドを手掛けるカネコ兄妹に今連載初となるメールインタビューを敢行した。
INTERVIEW
今シーズンが立ち上がりとなりますね。改めてブランドのコンセプトを教えてください。
1800年代後半に日本からハワイへ移民として渡った移民1世の方々を”イッセイ”と呼んでいたそうなんですが、その世代へのオマージュが核にあります。”イッセイ”がプランテーションのサトウキビ畑で働く時の服だったり、家でくつろぐ時の服だったりを自分たちで想像しながら、アメリカでも日本でもない”イッセイ”としてのアイデンティティを凝縮したブランドです。また、それを実現するためにもプロセスをできるだけシンプルに、自分たちの手を自ら動かして、服づくりする事を大切にしています。
おふたりの経歴がとてもユニークです。ブランドを始めたきっかけは?
デニスが2017年にホノルル・ハワイにある縫製工場を引継いだことが始まりです。
私たちはロサンゼルスで生まれ、幼少期に日本に移り住みました。その後、デニスは20代前半にハワイへ移住、ローカルのアパレルメーカーSurf Line Hawaiiに入社し、工場の掃除からスタート。様々な業務を経験しました。その中で特にデザインに興味を持ち、運良くグラフィックデザインの部署へ配属されました。広告やTシャツのグラフィックデザインをはじめ商品の撮影やカタログ、webの制作など様々なプロジェクトに参加しました。
30歳を目前にして再び日本へ渡り、Surf Line Hawaiiの代理店として日本国内でのディレクションをスタート。ライセンス契約も同時に結び、自分たちでデザインしたオリジナルのものづくりが始まりました。
その後、オリジナルブランドSREFAOLをスタート。このパンツを縫っていたのが、現在デニスが引き継いでいるハワイの縫製工場だったのです。
一方のシンディは出生後すぐに日本に移り、30代になるまで服とは無縁の会社員生活を日本で送っていました。ですが、ひょんなことからNYのファッションスクールであるPARSONS THE NEW SCHOOLに留学することを決め、卒業後は在学中のインターンからお世話になったNEPENTHES NEW YORKに勤務。ENGINEERED GARMENTSのパターンメーキング及びプロダクションに従事し、大切なことはほぼ実地で教わりました。
2017年にデニスがハワイへ、シンディは2018年に日本へと拠点を移しています。
デザインで重要視している点はどこでしょう?
ハワイにルーツを持つブランドなので、肌触りの良さ、風通りの良さは大切にしています。また、デニスはスケートボードが大好きなので、動きやすさは言うまでもありません。二人とも生まれはアメリカですが、東京で長く育ったので日本人としてのアイデンティティもしっかりとあります。
和服を意識した直線的なパターンやドブ染めなど日本人としての感性もデザインに込めています。
また、ハワイは太平洋の真ん中にある島なので、日本やアメリカ本土に比べ、入手できる材料がとても限られています。この様な限られた制約もデザインに大きく反映しています。
スタートとなる今季、ブランドを象徴するアイテムはどちらでしょうか?
オーバーダイシリーズは、各パーツのパターンごとに様々なアロハプリントの生地をアソートで裁断して縫製、ボタンの始末までをハワイで行っています。そして、できあがったクレイジーパターンの衣服を日本へと送り、国内にて濃紺に製品染め(ドブ染)をして完成となります。全体のトーンはダークネイビーで落ち着いた色味ですが、うっすら花柄やバティック柄が見える雰囲気が気に入っています。生産の面でもパーツ毎にアソートで生地を使用しているので、残りわずかな生地などを効率よく消化できます。工場にとっても、とてもメリットがあるのです。
最後に今後の展望について教えてください。
秋冬はコンパクトなコレクションで展開を予定しています。そもそも、ハワイに寒い冬はないのですからね(笑)。シーズンとしては、秋までをカバー出来ればと考えています。生産体制にあったモノ作りも大切にしていきたいですね。
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