今季はコレが来る! パンツトレンドを徹底討論 今季はコレが来る! パンツトレンドを徹底討論

今季はコレが来る!
パンツトレンドを徹底討論

多様化するワーキングスタイルによって、ビジネスファッションも様々なトレンドが生まれてきています。ここでは、実際に仕入れを行うバイヤーと、現場でお客様と対峙する副店長という立場の違う2名のスタッフが、トレンドをビジネスマン目線でレクチャー。旬のプリーツパンツから素材や丈感まで、リアル目線でオススメを教えてもらいます。

今季はコレが来る! パンツトレンドを徹底討論

左:SHIPS MEN'S DRESS バイヤー 今村 恭平
右:SHIPS 渋谷店 副店長 伊藤 誠

プリーツ入りパンツについて

今村:僕が入社した時はノープリーツのパンツしかありませんでした。しかし昨今はオフィスカジュアルや春夏だとクールビズという装いが台頭してきています。その影響もあり、ウール素材を用いたパンツは以前よりも落ち着きを見せ、コットンやデニムなどといったカジュアル素材がビジネスシーンでも市民権を得られてきていると感じます。こういったカジュアルから派生した流れがあって、プリーツ入りのパンツも少しずつ出てきた気がしますね。

伊藤:確かにここ最近まではノープリーツのパンツがほとんどだったので、最近お客様からは「プリーツパンツってビジネスでも大丈夫ですか?」などの声もよく聞かれます。ですが、90年代に流行ったようなルーズなシルエットではなくて、今のものは裾幅が細く、テーパードが効いたシルエットが主流なので、ノープリーツのパンツと同じように穿いていただいて、トレンド感も醸し出せると思います。お客様のお仕事にもよるとは思いますが、ビジネススタイルも楽しみたいというお客様には薦めていますね。お薦めした際のお客様の反応も少し前とは違いチャレンジされる方も少しずつ増えてきているので、お客様の認知度が上がってきているなと実感しています。

今村:認知度が上がってきているのは私も感じています。ただそれでも伊藤さんが言ったように、未だにビジネスではなかなか取り入れ難いとお考えの方が大多数だと思います。そんな方にお伝えしたい個人的なプリーツ入りのパンツでおススメの点は、デザインはもちろん、プリーツやサイドアジャスターなどが設けられている分、腰回りがゆったりしているのでストレスフリーでリラックスして穿いていただける点です。これを取り入れるだけでもビジネススタイルに変化を出せますし、素材にもよりますが、休日にも穿けるという点もまた、おススメポイントですね。

伊藤:そういったプリーツやサイドアジャスターなどといったディテールを多く含んだパンツは今季特に増えていますよね。例えば、イタリアのINCOEXやフランスのBERNARD ZINS。INCOTEXは知名度もそうですが、テーパードが効いていて、脚が美しく見えるのでビジネススタイルに取り入れ易い1本だと思います。他にもPT01も今季おススメのブランドです。ここはノープリーツ、ワンプリーツとバリエーションも豊富に揃うので、是非店頭で試していただきたいです。

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リラックスシルエットについて

今村:プリーツ入りのパンツにかかわらず、シルエットはワイド化傾向にあります。こちらもプリーツ同様、カジュアルの流れがドレスにも影響を与えている状況です。バギーストレートでハイウエストのようなものも取り扱っていますし。オンもオフもリラックスして過ごせるようなシルエットが主流となっています。

伊藤:リアルな声としては、こちらもお客様の仕事柄によって薦める/薦めないを判断しています。ジャケットを着なくても良くて、装いに変化を付けたいお客様にはオススメですね。細身のパンツ一辺倒ではなく、太いパンツをミックスしていただくことでコーディネイトの幅も広がるかと思いますし。

今村:昨今のワーキングスタイルが多様化するなかで、様々なお客様のニーズにお応えできるように幅広いバリエーションを揃えるという点はバイイングの際に重要視していますね。

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素材について

伊藤:ノープリーツパンツやテーパードパンツなどに慣れた方でも、素材を変えていただくだけで、グッとトレンド感を演出することができると思います。いつもの感覚で穿けて、装い全体を軽く見せてくれます。

今村:今季はズバリ、ストレッチ素材に注目ですね。シワにならず、しかも家庭用洗濯機で洗えるものも登場しています。ウールパンツに機能的なナイロン素材を混紡して付加価値をつけたものが狙い目です。イタリアンブランドからもどんどんリリースされています。

伊藤:カジュアル素材を用いながらも、クリーンに見えるようなパンツは次の一手に最適だと思います。また、今村さんが言ったように機能素材を用いたパンツや穿き心地にこだわって選ぶのもオススメです。

今村:他にもカラーパンツをウールで表現したものも面白い動きですね。白やベージュなどをコットンではなく、ウールで表現することでメランジ感が出て、上品に穿いていただけます。また、デニムのトラウザーズも新しいスタイルとして提案しています。こういった様々な種類のパンツを増やして、我々もいろんな提案が出来るようにしていますので、是非店頭にお越し頂きたくさん試していただきたいですね。

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丈について

今村:これはパンツに何を求めるかによって変わってきます。お客様によっては体系、例えばO脚を目立たなくしたいという方もいらっしゃるでしょうし。少し長めにすれば脚が長く見えますし、短くすればスポーティに見える。いわば、その人のライフスタイルや好みが顕著に表れる部分ではないでしょうか。

伊藤:現場として、スーツに関しては少し長めに設定いただくことをオススメしています。かしこまった場で着ることが多くなると思いますので。落ち着いて見える、ワンクッション程度がオススメです。

今村:確かにちゃんとスーツを着るならワンクッション程度が無難ですし、ハズレは無いですね。そういった中でもパンツのシルエットや素材によって、それぞれに合う丈感があると思います。春夏の場合であればくるぶしにかかるくらいが軽快に見せられる長さとか。

伊藤:クリースが真っ直ぐに落ちる長さも重要です。ズレているとだらしない印象にもなりますからね。こちらも店頭でスタッフと相談していただくと最適なものをご提案いたします。

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お二人が今季オススメするパンツ

バイヤー 今村のオススメ

フランスのパンツブランド、BERNARD ZINS(ベルナールザンス)の一本。プリーツやサイドアジャスターなどクラシックなディテールがありながらも、軽めのデニム素材でモダンな雰囲気も備えます。今季らしいドレスカジュアルのリラックスした装いにオススメです。

今季はコレが来る! パンツトレンドを徹底討論

¥35,000(+TAX) / BERNARD ZINS

渋谷店 伊藤のオススメ

赤いストライプが変化を付けてくれる、PT01(ピーティーゼロウーノ)のパンツ。イージータイプのトラウザーズでパンツ専業ブランドならではの、洗練されたシルエットとストレスフリーな着用感がバランスよく、ジャージー素材に代表される軽い素材のジャケットスタイルなどに合わせて頂きたい1本です。

今季はコレが来る! パンツトレンドを徹底討論

¥40,000(+TAX) / PT01

■プロフィール

SHIPS MEN'S DRESS バイヤー

今村 恭平

約10年間の販売経験を経て、メンズドレスバイヤー着任。販売員時代も今も大切にしている事は、お客様を飽きさせない事。

SHIPS 渋谷店 副店長

伊藤 誠

SHIPS銀座店で、ドレススタッフとしての教養・知識を身につけたのちに、SHIPS渋谷店へ異動。商品会議へも参画し、商品企画などにも携わっている。