「自分たちが着せたいと思える子ども服をつくりたい」というデザイナー夫婦の思いからスタートした、新進気鋭の子ども服ブランド MOUN TEN.(マウンテン)。2018FWのSHIPS KIDS初登場を記念して、代表でありデザイナーのお二人にお話を伺いました。機能的で洗練された子ども服を目指すMOUN TEN.のこだわりとは?
MOUN TEN.は、
スポーツ・ワーク・ミリタリーを軸に子どもにとって快適な洋服を提案するキッズブランド。
機能的な素材やパターン、ディテールにこだわりながらも、
親が我が子に着せたくなるようなシンプルで洗練されたデザインを追求。
2017SSからスタートした新しいブランドでありながら、販売開始早々に完売するアイテムもあるなど、
感度の高い親子の間でじわじわと注目を集めています。
もともとウィメンズブランドのデザイナーをしていた田村さん。
一方、夫の小沢さんは、メンズの企画やパターンを手がけていたそう。
そんなお二人が自分たちのブランドを立ち上げることになったきっかけは、お子さんの誕生でした。
左:田村晃子さん 右:小沢隆介さん
<自分たちがほしいと思える子ども服がなかった>
― MOUN TEN.はどんな経緯で生まれたのですか?
小沢:子どもができて、子ども服を買うようになってから、自分たちが着せたいと思えるような服がなかなかないことに気づいたんです。子どもらしい可愛い服や“ザ・アメカジ”な服はたくさんあるんですが、洗練されたデザインで、かつ子ども自身も着ていて動きやすいものって全然なくて。僕たちは二人とも洋服をつくるスキルがあったので、だったら自分たちでつくってみよう、と思い立ったのがきっかけ。最初は娘のためでしたが、せっかくつくるならブランドとして立ち上げてみたいと思い、MOUN TEN.をスタートさせました。
田村:子どもは活発なので動きやすさは重要。でもスポーツウェアではデザインが物足りなくなったりする。「機能性もデザイン性も高い子ども服」という私たちのつくりたいテイストが他にあまりなかったので、ブランドとして始めてもニーズがあるのではと思いました。最近では大人っぽい子ども服や親子のリンクコーデも人気ですし、MOUN TEN.のテイストがより受け入れられやすくなっていると感じます。
小沢:実際に「こういう子ども服がほしかった」という声をたくさんいただいていて、僕たちの方向性は間違っていなかったなと実感しています。
― 今シーズンのテーマやこだわりは?
田村:シーズンテーマはあまり設けず、「スポーツ・ワーク・ミリタリーを軸に機能的で洗練された子ども服」というブランドコンセプトに基づいて服づくりをしています。今シーズンのキーカラーはマスタード。アウターやトップスにマスタードを取り入れて、アクセントになるようにしました。
小沢:今シーズンは機能面により一層重点を置きました。たとえば、ウールライクの素材を使った中綿入りのエアーコートは、すごく軽いのに暖かさ抜群。ネットに入れて洗濯機で洗えるというケアのしやすさもポイントです。MOUN TEN.の服は、子どもが自分で着脱できるようにボタンを全部スナップにしたり、ハンカチなどを入れられるようにポケットをつけたり、細かい機能性にもこだわっています。
田村:THING FABRICSという今治のオリジナルパイルブランドにお声がけいただき、パイルを使ったコラボカットソーもつくりました。上質な素材なので、洗濯すればするほど生地がふっくらして気持ちいいんです。
― デザイン面に関しても、どの服もディテールにこだわりが光りますね。
小沢:シンプルな分、立体的につくることを心がけています。ハンガーにかかっているだけでも力がある服というか。パターンにこだわっている大人服のブランドは多いのに、子ども服だと少ないので、僕のスキルが活かせる部分かなと思っています。
<つくった服は、娘に着てもらって着心地チェック>
― 娘さんは今おいくつですか?
小沢:7歳です。サッカーのクラブチームに入っているボーイッシュな女の子で、スカートははいてくれないし、パンツも脚が上がらないとはいてくれません(笑)。
田村:昔から服は自分で選んでいて、今(10月中旬)はまだ半袖半ズボン(笑)。やっぱり動きやすくないと子どもは着てくれませんね。MOUN TEN.の服も、いつも娘に着てもらってチェックしています。
― 子どものコーディネートをセンスアップするコツがあれば、ぜひ教えていただきたいのですが。
小沢:なんでしょう…。MOUN TEN.を着てもらえば1枚でも決まりますよ(笑)。あとは全体のシルエットかな。ボリュームのあるアウターを着るならボトムスはシュッとさせるなど、全体のバランスがいいとカッコよく見えると思います。
田村:小物を合わせるだけで全体の印象を変えられるので、帽子やストールなどの小物使いもおすすめです。MOUN TEN.のアイテムでイチオシは、マウンテンキャップ。特徴的なデザインなのでかぶるだけでおしゃれに見えます。ボリュームたっぷりのファーストールや、ヘアバンドやネックウォーマーとしても使えるイヤーウォーマーなど、ファー小物も旬です。
<直してでも着続けたい、価値ある服づくりを目指して>
―ブランドとしての今後の目標はありますか?
小沢:大人向けのアイテムもほしいという声を多くいただいていて、実際に何点かつくっているんですが、来シーズン以降はもっと増やしていきたいですね。親子でリンクを楽しんだりしてもらえたらと思います。大人服をキッズサイズにするというのはよくありますが、うちの場合は子ども服をそのまま大人向けにしている感じ。デイパックなんかは子ども向けですが僕も使っていますし、子ども服・大人服にかかわらず自分がほしいと思えるものをつくっていきたいです。
田村:海外進出も視野に入れていて、まずはパリの大きな展示会に出展することが目標。いつか直営店も出してみたいですね。あとは、自社商品のリペアも承っているので、その事業にも力を入れたいと思っています。使い捨てではなく、お直ししてでも着続けたい服、いずれは古着屋さんにも置いてもらえるような価値のある服をつくっていきたいです。
娘さんのために初めてつくったコートを商品向けにアップデートした、MOUN TEN.を代表する人気アイテム。ミリタリー&アウトドア調のベーシックなデザインはどんな服にも合わせやすく、裏地はポケットの中までフリース仕様であったか。
コート
(95・110cm) 各¥18,000(+tax) / MOUN TEN.
(125・140cm) 各¥18,900(+tax) / MOUN TEN.
ウールライクな素材のコートは、ふんわりとした中綿入りで驚くほどの軽さ。洗濯ネットに入れて自宅で洗える上に、乾きやすいという優秀ぶり。カジュアルすぎないデザインなので、お出かけシーンにも重宝。
エアーコート
(95・110cm) ¥20,000(+tax) / MOUN TEN.
(125・140cm) ¥21,000(+tax) / MOUN TEN.
ワークテイストなのにジャージー風素材というギャップがユニークな1着。ストレッチがきいていて動きやすさも抜群。立体的につくられたポケットにもこだわりが光る。
ワークジャケット
(95・110cm) 各¥8,600(+tax) / MOUN TEN.
(125・140cm) 各¥9,200(+tax) / MOUN TEN.
自宅で手洗いができるイージーケアニット。ゆったり着られるビッグシルエットで、丈が短めなのでインナーとの組み合わせも楽しめる。袖口には親指を通せるサムホールがあり、アウターから袖を出せばグローブ風の着こなしにも。
ワッフルニット
(S) 各¥12,000(+tax) / MOUN TEN.
(M) 各¥12,800(+tax) / MOUN TEN.
今治のパイルブランド、THING FABRICSとのコラボアイテム。洗うほどにふっくらする上質なパイル生地を使用しており、優しい肌触りはやみつきに。カーキの他にグレーもあり。
パイルカットソー
(95・110cm) ¥8,400(+tax) / MOUN TEN.
(125・140cm) ¥8,800(+tax) / MOUN TEN.
デニムが苦手な子どもでもはきやすいストレッチ素材&ゴムウエスト。裾にはジップがついていて、スリムなのに足を通しやすいデザイン。どんなトップスにもマッチするので、1本あれば大活躍間違いなし。
デニムパンツ
(95・110cm) ¥8,600(+tax) / MOUN TEN.
(125・140cm) ¥9,200(+tax) / MOUN TEN.
販売するたびに即完売する超人気のデイパック。親が代わりに持ってもおしゃれに見える、コロンとしたフォルムと自然なシワ感がポイント。デザインを邪魔しないように密かに備えられたサイドポケット、キャップやキーホルダーを引っかけられるループなど、細部へのこだわりぶりはさすが。
デイパック 各¥9,000(+tax) / MOUN TEN.
イヤーウォーマーやヘアバンド、ネックウォーマーとしても使えるファー小物。すぽっとかぶれるループ状なので脱げる心配もなし。なめらかな毛並みは肌に触れると暖かく、冬の間手放せなくなるかも!
2WAYストール ¥4,500(+tax) / MOUN TEN.
THING FABRICSの上質パイルを使ったコラボタオル。シックなカラーにMOUN TEN.のロゴ刺繍が入った、子どもから大人まで愛用したくなる洗練されたデザイン。
ハンドタオル 各¥1,500(+tax) / MOUN TEN.
世界を旅していた店主がスペインで出会い、そのおいしさに衝撃を受けたというトルティージャ(卵とじゃがいもを焼いたもの)の専門店。トルティージャをサンドイッチにしたボカタも人気。イートイン・テイクアウトどちらもOK。
〒153-0052 東京都目黒区祐天寺2-3-2
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