日本ブランドのハイレベルな物作りを改めてフィーチャーすべく、SHIPS がこの秋に始動させたコラボ企画“MADE IN JAPAN BRAND ”。第二弾としてご紹介するのは、充実した素材背景を強みに、どこか無骨でいて程よくモダンな男の装いを提唱しているブランド「KAPTAIN SUNSHINE（キャプテン サンシャイン）」とのアウターコレクションだ。ゼロから素材を起こし、スーツからカジュアルまで対応できる画期的なラインナップがついに完成。SHIPSバイヤーの村松とKAPTAIN SUNSHINEのデザイナー児島晋輔氏が、そのこだわりの意匠を解説する。
???今回のプロジェクトに行き着いた経緯を教えてください。
児島「以前から村松さんは、展示会などにもよく足を運んでくださっていて、ウチの生地背景なども含めた物作りの姿勢にすごく共感していただいていました。それでお声がけいただいたのが、エクスクルーシブで何か作れないかとのことでしたので、こちらもそれにお答えすべく、ゼロから生地を作る形で進めましょうということになりまして。そこで一つあった要望が、SHIPS に通うようなスーツを着たお客さんにもしっかり対応できるような物であるということでしたので、そこから作る物を詰めていきました」
村松「展示会ではよく見させていただいていて、独自の素材背景と、それを最大限に生かした物作りには、毎回本当に感心していました。SHIPSとしては、幅広いスタイルを持った方々に着られるものを提案したかったので、そういうスペシャルな素材を無理を言ってお願いしたんです（笑）。今シーズンより初めての取り組みなので、本来であればいきなりコラボみたいなことはしないんですが、今回の企画を考えたときに、アウターをお願いするならKAPTAIN SUNSHINEしかないと思ったんです」
????完成したアウターについて詳しく教えてくだい。
村松「KAPTAIN SUNSHINEのいい意味での男らしいイメージと、SHIPSの持つモダンさや品のあるイメージを、素材感で上手に表現できていると思います。このコートはスーツの上から羽織ってもカジュアルな装いに合わせてもしっくりとハマると思うんですね。形はKAPTAIN SUNSHINEの定番を原型に、素材で変化を出していただきました」
児島「super100’s」(糸の細さ)という上質な原料を使いゼロから作りました。かなり高密度で打ち込んであって、しなやかさとタフさを持ち合わせていますね。こういう表面のビーバー調の生地は、実際はインラインではあまりやっていないんです。自分たちがやる場合は、同じ原料でももう少し素材感を無骨というか男っぽく仕上げるので、今回は新鮮でしたね。光沢もほどよいですし、いい意味で大人がさらっと着られるものになっていると思います」
コート ¥58,000（＋TAX）／KAPTAIN SUNSHINE × SHIPS
児島「こちらは、定番のスポーツジャケットを元にしています。コートと同じく原料はsuper100’sを使ったウールですが、ちょっと厚手のライトメルトンのように仕上げているんですね。それにより着やすくフィットも変えていて、やはり上品な着こなしも楽しめる仕様になっています。ネイビーの他にはトップグレーも作っているんですが、そちらも定番色ですし合わせやすいと思います」
村松「こちらも含め、今回はSHIPSのコーポレートカラーであるネイビーは必ず入れてもらいました。象徴的な色ですし、合わせやすいので。実はKAPTAIN SUNSHINEのテーマカラーでもあるそうなので、そこはぴったりイメージが合致しました。今後、ネイビーをテーマにしたラインナップを作ってみるのも面白いかもしれませんね」
ジャケット ¥45,000（＋TAX）／KAPTAIN SUNSHINE × SHIPS
KAPTAIN SUNSHINE(キャプテン サンシャイン)
2013年春夏コレクションよりブランドをスタート。デザイナーの児島晋輔氏により、アウトドア、ワーク、ミリタリーなどを巧みに取り入れた大人がニュートラルに着られるカジュアルウェアを展開している。その最大の特徴は、児島氏自身のネットワークと、所属会社がファブリックカンパニーであったという背景がもたらす特異な生地使いにある。アイテムによって多様に変えられる生地の表情は、肌触り、発色、経年変化なども考慮したうえで緻密にセレクトされている。SHIPSとの共同プロジェクトは今回の“MADE IN JAPAN BRAND ”が初となる。