待望の復活を遂げた「バーンストーマー」のこれから 待望の復活を遂げた「バーンストーマー」のこれから

待望の復活を遂げた「バーンストーマー」のこれから

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待望の復活を遂げた「バーンストーマー」のこれから

SHIPS MEN

SHIPSが創業当時の70年代に爆発的な人気を誇ったパンツブランドが存在したことをご存知だろうか? そのブランドとは、当時からアメリカメイドと変わらないクオリティをいち早く実現させてきた「バーンストーマー」だ。2000年前後に残念ながら一度は活動休止となるが、2014年、根強いファンの要望に応えるがごとく見事に復活を果たした。現ブランドディレクターの海老根紋郎氏を迎えて、この実力派ブランドの現在に迫る。

今も昔も“大人がはけるカジュアルパンツ”がメインコンセプトです
??まずは、「バーンストーマー」とはどんな経緯でスタートをしたブランドなのか教えていただけますか?
1977年に私の父が創業しました。ブランド名はアメリカの曲芸飛行をする飛行機乗りの通称からつけたそうです。当時、純国産のパンツがほとんどないなかで、「バーンストーマー」は完全なるメイド・イン・ジャパンでチノパン作りを始めたんですね。実は、アイビーブームで一世を風靡したVAN JACKETが使っていた工場が使えることになったという背景があったようです。当時からチノパンをスラックス工場で縫製していたので、クオリティは非常に高くアメリカものを凌駕していたと思います。
??当時は爆発的に売れたと聞いていますが?
そうですね。創業間もないSHIPSでも取り扱っていただいていたのですが、常に即完売でお店では入手がほぼ困難な状況だったようです。
??その当時もパンツ専業としてやられていたのでしょうか?
いえ、当時はメンズもウィメンズもフルラインナップで、ジャケットから下着まで展開していましたね。
??そんな状況から2000年頃にブランドが活動を休止したわけですが、今年改めてリスタートを切ったのには、どんな理由があるのでしょうか?
そうですね、まず当たり前ですが父がやっていた「バーンストーマー」に自分自身も親しみがあったということがあります。ただ一番の理由は、自分が大人になって周りを見渡したときに、欲しいカジュアルパンツがないということだったんです。今世に出ているカジュアルパンツのほとんどは、効率の良い生産背景で非常にリーズナブルに仕上げたものか、高級な素材を使ったラグジュアリー、そのどちらかがほとんどです。ドレスパンツに引けを取らないしっかりとした縫製と生地、それでいてカジュアルな、大人がはけるものをしっかりと作ろうと思ったんです。そう考えたときに、父が創業した「バーンストーマー」とイメージが重なりました。
??なるほど。それでは今年復活した「バーンストーマー」は完全なるパンツ専業ブランドということですね。しかも大人向けの。
そうです。あくまでカジュアルだけど、綺麗に縫製されている大人がはくためのパンツブランドです。かつてのアメリカものに負けないチノパンというブランドイメージを増幅させつつ、カジュアルパンツに特化したスペシャリティブランドとして再スタートを切りました。
??それは創業当時を知る世代にも反響がありそうですね。
もちろん若かりし頃にアメリカものが好きだった50代にもすごい反響がありますね。ただ、デニムに特化したブランドは多々ありますが、カジュアルパンツのスペシャリティが少ないなかで、幅広い年代の大人に愛用していただきたいと思っています。
??季節などによってもラインナップは変わるのでしょうか?
そうですね。定番のチノクロスは継続していくアイテムですが、今季はウール混の美脚パンツなども充実しています。次の春夏ではミリタリーパンツも登場する予定ですよ。
??夏はショーツも展開されるのでしょうか?
今考えているのは、シンプルなチノショーツはもちろんプリントショーツを充実させたいですね。柄ショーツなども縫製にこだわり大人がはける上品に仕上げたものを提供したいですね。
??確かに、ショーツやミリタリーパンツも含めて、作りがしっかりしたカジュアルパンツ専業ブランドは未だかつてなかったかも知れないですね。
今回復活にあたりチノクロスも開発から始めましたし、昔ながらのシャトル織機を使うもの、はきやすさを追求したジャージー素材など、素材の追求も徹底しています。縫製ももちろんそうですがカジュアルに、そしてデイリーにはくカジュアルパンツこそしっかりとした物を選びたいというのは、誰しもが思っていることではないでしょうか? 「バーンストーマー」はそれを具現化するブランドでありたいですね。
40?60代も違和感なくはける定番のノータックチノ。細すぎない美脚シルエットでいて昔ながらのバイオ加工を施した風合いはこなれた雰囲気が漂う。ステッチを最小限に抑え綺麗に仕上げられているのもポイント。

パンツ?14','800(+TAX)/BARNSTORMER
シャトル織機で丹念に織られたセルビッジ仕様のチノパン。柔らかくかつ滑らかな肌触りとほっそりとしてはきやすい絶妙なシルエットが魅力だ。もちろんロールアップでセルビッジを見せてはくのも定番だ。

パンツ?18','800(+TAX)/BARNSTORMER
こちらはジャージー素材で仕上げたリラックス感のある質感の一本。まるでスウェットをはいているような感覚というはき心地の良さはまさにストレスレス。それでいてしっかりとした縫製で仕上げられている。

パンツ?16','800(+TAX)/BARNSTORMER