ビギン編集部も絶賛!
SHIPS別注・時代に埋もれた歴史的デニム「COPPER KING(カッパーキング)」
アメリカの知られざるデニムブランド「COPPER KING(カッパーキング)」。由緒正しき歴史を持ちながらも、時代のなかで埋もれていたブランドが完全復活。そんな話題のデニムに、SHIPSは別注モデルを依頼。その全貌を紹介しながら、ビギン編集部の光木さんとともにその魅力を探る!
復刻デニム好きでなくても楽しめるよう、現代的なシルエットやディテールを取り入れた別注モデル。シルエットは脚のラインが美しく見えるスリムテーパード。ステッチや革パッチをすべてSHIPSらしいネイビーにすることでモダンな表情に仕上げている。また、リボンベルト風のベルト・ステイループを付属するなど、いまの気分で穿ける一本だ。
最初に商標を申請、登録したのは1927年、カリフォルニア州サンフランシスコのノイシュタッター・ブラザーズ社であった。その後すぐに、ワークブランド「CANT’ BUST’ EM(キャントバステム)」で知られるエロッサーハイマン社が所有し、キャラクターをブルドッグからルースターに変えて本格始動することになる。その後、同社が46年に「Lee(リー)」の傘下となりそのまま引き継がれた。70年代までは5ポケットジーンズの製造が確認できるもののブランド消滅期は不明となっている。
当初はどこよりも頑丈なワークウエアとして生まれたが、第二次世界大戦後はカウボーイ向けのデニムパンツとして販売。堅牢な作りと縫製、美しいシルエットはもちろん、最大の特長はバックポケットのXステッチ。これぞ同ブランドの象徴でもある。
光木COPPER KINGに詳しいといわれると恥ずかしいですね。でも、初めて知ったときは、この時代にまだ実在しながら埋もれていたブランドがあったとは! という驚きが大きかったですね。この別注に関しては、歴史に裏付けられたディテールやヒストリーなど、内容が盛りだくさんで編集部でも注目しています。
村松一般的に売られているCOPPER KINGは復刻的な要素が強いんですけど、別注をするにあたっては、いまの時代にいまの気分で穿けることを大事にしたんです。
光木それはすごく正解だったと思いますよ。ネイビーのステッチに、ネイビーの革パッチなどSHIPSらしさに溢れていて、でもそれがすごくモダンな雰囲気を引き立てている。スラックスのような美しいスリムテーパードも、すごく今の気分ですよね。ウェストンのローファーとかにも合いそうだし。でも、60年代って、66モデルのようにデニムはテーパードシルエットが多いですからね。
光木いま、バックポケットにステッチを入れたくても商標とかの関係で入れられないブランドが多いなかで、「X」という強いアイコンが入っているのも大きい。モダンな表情の別注モデルなのに、しっかりと硬派な歴史が刻まれている。そこも面白いですよね。あと、価格帯が手頃なのがいいですよね。
村松 光木さんがビギンでスタイリングを提案するとしたら、どのように合わせたいですか?
光木マルセル ラサンスのジャケットに、足もとは黒ローファー。とにかく“品”が大事。いつもはクリース入りのパンツを合わせるけど、その代わりにこのカッパーキングを穿くって感じですかね。途端に今っぽくなると思いますよ。
村松是非、今後も注目してみてください。今日はありがとうございました。
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ブランドを象徴する「X」の飾りステッチ。ポケットの上部に、バータック(カンヌキ)を2本平行して打っているのもポイント。
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リボンベルト風のベルト・ステイループを付属。これが程よいアクセントになっている。リベットはもちろん銅製(カッパー)だ。
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Leeのディテールを継承しているともいえる、片耳のセルビッジ。これにより製造コストを下げられるという利点もある。
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ステッチだけでなく、ルースターのキャラクターが印象的な歴史的革パッチもネイビーに統一した。