ファッション業界をリードする2誌がSHIPS MAGで共演!
『Oggi』と『GINZA』の“ここだけ”トレンド座談会
今現在、日本のファッションシーンを牽引する2つの雑誌といえば『GINZA』、『Oggi』。一見、他ジャンルに位置しているように思いがちな媒体による、異色のファッション座談会が実現しました! 普段から交流があるというGINZA編集部の河田さんと、Oggi編集部の村上さんが「今シーズン気になるトレンドって?」「注目のアイテムって?」とクロストークを繰り広げます。それぞれの読者の人も、そうでない人も必見のトレンド対談をお届け!
――今シーズンのコレクションが各誌面などで出尽くした頃かと思いますが、何か気になるキーワードやブランドはありましたか?
河田 まずルイ・ヴィトンのオプティカルアートやマーク・ジェイコブスの幾何学模様が目につきましたね。個人的には、久しぶりにボーダーが気になっています。一部で「ボーダーはモテない」なんて説もありますけど、今季は大人の女性が着る、どこかシックでフレンチテイストなボーダーアイテムに惹かれますね。
村上 オフィススタイルを提案しているOggiは、今季はピンストライプやダークカラーの柄アイテムに注目しています。5月号では柄パンツの特集を予定していたり。あくまでルールありきのファッションなんですが、そこにちょっとだけ気分を変えられる柄を投入するのはいいですよね。
河田 Oggiって柄とかどのくらい、取り入れるのがありなんですか?
村上 うーん、基本的に華やかなものはオフィスでは身につけずらいのですが、週末や休日のカジュアルな装いには欲しいですよね。やはりちょっと春らしさを感じるような着こなしをしたくなりますからね。
河田 なるほど。色合いでも柄の印象は全く変わりますしね。色で言うなら、GINZAはオールホワイト押しです。カラフルな色が多くなる季節だとは思うんですけど、4月号のトレンド特集でも全身白でまとめるスタイリングの提案をしています。
村上 Oggiではダスティパステルといって、ややくすんだパステルカラーがスタイリストさんを中心に人気ですね。コレクションでは淡い色味や綺麗なパステルトーンが多かったようですし、その流行からかな。あとはやはり、強めの原色も裏ブーム。日本人の肌に合うのがそういうはっきりとした色味みたいで、リアルファッションを提案するOggiならではのチョイスかと。あとはネイビー。今季のネイビーは色が結構色味が変わったんですよね。ややロイヤルブルーよりのネイビーになったことで、これまで「微妙?」とされていたブラック×ネイビーのコーディネイトが見直されたり。色味が変わるだけで、ここまでいろんなところに変化が出てくるのって面白いですよね。
河田 なるほど、言われてみればそうですね。あと素材で言うと透け感のあるレースやオーガンジー、シフォンの他にビニール素材など、シアーな質感が女性らしくて素敵でした。肌見せという点では、ショート丈のトップスも多かったかも。そのままヘソだしで着るのはちょっと抵抗あるけど、中にシャツやTシャツを入れればデイリーに使えるし。
――トレンド以外で気になった動きなどはありましたか?
河田 柄アイテムや華やかなカラーが増える中でも、アイテム自体のフォルムはベーシックなものが多いと思いましたけどね。
村上 そうですね。テキスタイルやテクスチャーが変わっても、フォルムやディテールがベーシックだったら、普段使いとして取り入れやすくなるとも思いました。
河田 やっぱりベーシックなアイテムって相変わらず素敵ですよね。年に一回、必ずスタンダードの特集号を出すんですけど、やっぱり反響が良くて。さまざまな業界人の方の私物が載ってたりするんですけど、それってきっと一番読者の人も知りたいんじゃないかなと思います。
村上 最近でもセントジェームスとかを着ているスタイリストさんをお見かけしたりしますしね。
村上 うちも毎年、シャツ特集は欠かしません。「微差を楽しむ」という切り口で、シンプルでミニマルなシャツをずらーっと比べていくんです。
――では最後に、個人的に気になるアイテムやブランドを教えてください。
河田 やっぱボーダーと、ショート丈は気になるかな。丈の短いトップスってなんだか、新鮮だなって思いました。クロエのスタイリングとかもリアルに着たくなる、本当に可愛いですよね。通年通して、自分の着こなしのポイントはトレンドをどう普通に着るかが大事かも。
村上 私はやっぱシャツかな。初夏って爽やかなホワイトとかを挙げがちなんですけど、今季はグレーのリネン素材やダークトーンが気になります。シルクを使ったヌーディーピンクのサファリシャツや、サンローランやドリスヴァンノッテンのマニッシュなデザインも気になりますね。春物の到着が楽しみですね!
――本日はありがとうございました。
「基本的にベーシック好き」と語る河田さんは、インタビューでも出てきたボーダートップスをセレクト。「春夏はギンガムもかわいい、このくらいのサイズ感のギンガムは女性らしくて素敵です」ということでラインのキレイなクロップドパンツを選びつつ、「季節感を取り入れるなら足もとで!」とラフィア素材のバレーシューズを合わせた。「Gジャンはタイトなシルエットが好み」とこだわりをのぞかせた。
Gジャン¥13','650/Wrangler
トップス¥8','190/SHIPS
パンツ¥13','650/SHIPS
バレーシューズ¥9','975/Bisue
「シャツから発展させた」ということで、さまざまなブルーが巧みに組み合わせられたコーデを披露した村上さん。「ハリのある素材と小ぶりな衿が上品なシャツに、肩掛けしたり羽織ったりできるカーディガンを合わせて。フレアスカートとパンプスでグッドガール風に仕上げつつ、こださくならいないように」とスタイルを格上げした。
シャツ¥12','600/SHIPS
カーディガン¥13','650/SHIPS
スカート¥14','700/SHIPS
パンプス¥39','900/PELLICO
河田紗弥さん
2008年よりGINZA編集部へ配属。「GINZA4月号(3月12日発売)では、この春のファッショントレンドを『映画』というアプローチで紹介しています。『GINZA映画部』が製作したファッション誌上ショートムービー集を、ぜひご覧ください」
GINZA 毎月12日売り
リニューアルしてからまもなく2年。ますますオシャレでクール、知的でチャーミングな雑誌として、2013年に生きているリアルな女性のために楽しい誌面を発信しています。
村上花名さん
2008年、小学館に入社。2011年に『Oggi』編集部へ異動以来、モデル連載のほか、主にファッションページを担当。私服はカジュアルから大人シンプルへ緩やかに移行中。「5月号は『オフィススタイルを鮮度アップする「色」「艶」「柄」アイテム』が大特集、3月28日発売です!!」
Oggi 毎月28日売り
25〜35歳の働く女性をターゲットとしたファッション誌。昨年の10月には20周年を迎え、渋谷ヒカリエホールにて読者イベントを行いました。