メンズドレス バイヤー秋山の今季のイチ押しバッグブランドとは!?
時代の流れを鋭く読み解きながら常に高くアンテナを掲げ、良質なものを見続けながらさらにその中から必要なものをチョイスする。そんな、バイヤーならではの磨き抜かれた審美眼によって選ばれたアイテムは、それだけでもうマストハブといっても過言ではない! 中でもここでは、軽装になる春夏のアクセントとして活躍必至のバッグにフォーカス。今季、本当に“欲しい”ブランドを聞いてみた。
秋山が選んだのは日本人がイタリアで手がける気鋭人気ブランドCisei(シセイ)だ。
『シンプルでいて常に上品に、ベーシックでいながら常に新鮮に』をブランドのコンセプトに掲げるCisei。言うは易く行うは難しとはまさにこのことで、言うなればそれはプロダクトデザインの理想型。しかし、それを高いクオリティで示すのがCiseiの凄いところだ。
デザイナーである大平智生氏はもともと、工業デザインを学び都内で建築デザイン業界に勤務していた経歴を持つ人物。1995年には学生時代からの趣味だったレザーバッグ作りの世界に身を移しイタリアへ。11年間に渡りフィレンツェのバッグメーカーで職人、またパタンナーとして有名ブランドのアイテムを手がけてきた。そして2006年、満を持して、以前よりあたため続けてきたブランドの構想を形にする。
クラシックでシンプルなデザインが基本だが、ディテ−ルやサイズを現在の使用用途にモディファイすることで古さをまったく感じさせない仕上がりに。この“飽きのこないモダンさ”が多くのファンを魅了する理由のひとつだ。また。顔料仕上げではなく磨きで終るコバの仕上げや、芯地の使い方、素材など、古典的な手法を今なお守り続けているのもCiseiのこだわり。目に見えない部分にもしっかりこだわっているからこそ、このクオリティが保たれているということだ。また、レザーはなめした後に色の調子と揉みを手作業で行うイタリアのタンナーから厳選。ライニングのピッグレザーも、世界の有名ブランドがこぞって使う専門タンナーから供給を受けている。
ぱっと見はシンプルでいながらも、確実に特別な存在感を感じさせるCiseiのバッグ。それは幾重にも積み重ねられた経験と知識、そして“いいもの”に対する飽くなき探究心からできている。シンプルだからこそスタイルを選ばずに持つことができて、なおかつ自己表現としての存在感のあるアイテムとして、持つ人に特別感を与えてくれる。これほどまでに気分を上げてくれるバッグには、そうそう出会えないはずだ。トートバッグ(W44×H31×D19cm)?89','250、ボディバッグ(W18.5×H29.5×D6cm)?68','250/Cisei