結婚式で男の正装について考える 結婚式で男の正装について考える

結婚式で男の正装について考える

結婚式で男の正装について考える

SHIPS MEN

 20歳を少し過ぎたころから、お呼ばれする機会が増える結婚式。女性はパーティドレスも豊富で、いろいろと自由に選べそうですよね。しかし、男の正装は選択範囲もせまく、選ぶのが意外に難しいもの。そこで、今年2月に結婚式を挙げたばかりのSHIPS MEN’S プレス・今竜太さんに、当日を振り返ってもらいながら男の正装について考察してもらいました。今回はコラム風味でお届けします。


タキシードには、気分が華やかになる不思議なパワーがある

 女性の多くは、友人の結婚式があるたびに新しいドレスを身にまとい、華やかに着飾っている。レディースにもルールはあるが、それよりも大事なのは美しさだといわんばかり。
 一方、メンズのスタイルはそもそもバリエーションが少ない。だからこそ、悩みは尽きない。とても細かい違いで悩んでしまうのだ。少ない選択肢のなかで、スーツなのかタキシードなのか、ネクタイなのかバタフライなのか。着るスーツによって合わせるシャツやネクタイも変わってくる。また、どんなスタイルの会場なのか? これもまた重要なポイントになる。

 私事で恐縮ながら、今年2月に自身の結婚式を迎え、昼間の式では、もっとも格式高いモーニング。そこまでは順当だったが、問題は夜の2次会だ。自分たちが主役であることは間違いないものの、昼間よりは和やかな雰囲気なので、何を着るかは大いに悩むところだった。気分は、昼間の式に呼ばれたお客さんとどこか似ている。

 いろいろと悩んだ挙句、最終的に準礼装タキシードスタイルに決めた。これは、どんなお客さまが来られても失礼のないようにという僕なりの配慮だ。
 サテン地のピークドラペルが特徴的なタキシードに、ブロード(ポプリン)生地のウイングカラーシャツ、黒のバタフライ、黒のカマーベルト、そしてエナメルのスリップオンシューズを合わせた。すべては伝統的な様式に則ったセレクトだ。ここまでしっかりとした正装をしたのは、もちろん生まれて初めて。普段、毎日がスーツというわけではない自分にとっては、一段と気持ちが引き締まる思いがした。
 タキシードを着てみてわかったことは、スーツとまったく異なり、自然と華やかな気持ちにさせてくれる衣装であるということだった。艶のない真っ黒な生地がスポットライトの大きな光を吸収し、自分を主役としてのオーラで包んでくれる。西欧の伝統が生んだタキシードには、そんな不思議なパワーが潜んでいたのだ。まるで、普段よく目にするレッドカーペットを歩く著名人にでもなったかのような気分だった。

 洋服はシーンに応じて選ぶもの。シーンに応じながら、気分を盛り上げてくれる不思議な力を持った洋服を揃える。それは決して無駄なことではない。ドレスコードという伝統的な様式があるからこそ、ドレスダウンが成り立つ。リアルクローズばかりでは気づかないことが見えてくる。結婚式は、ファッションの幅が広がる大きな体験となった。

タキシード ¥115','500/SHIPS
シャツ ¥18','900/SHIPS
バタフライ ¥9','450/SHIPS
チーフ¥2','940/SHIPS

シャツ ¥18','900/SHIPS
バタフライ ¥9','450/SHIPS
カマーベルト ¥12','600/SHIPS
カフリンクス&ボタン ¥12','600/SHIPS
シューズ ¥36','750/SHIPS