Joelle Gagnard山本洋史の買い付け旅日記
多くの芸能人、モデルも通う東京で人気のサロン、BLOCの代表でもある山本洋史さんが手掛けるブランドJoelle Gagnard(ジョエル・ガニャール)。毎回キャッチーなデザインのヘアアクセサリーを数多く発表しているこのブランドのデザインソースになっているものを探るため、そのヘアアクセサリーの素材、パーツの買い付けに行ったときの様子、買い付けに選んだ場所について、デザイナーの山本さん自身が撮った写真と共に語っていただきました。
PLACE / DUBAI[ドバイ]
今回のJoelle Gagnard はアイデアのソースとなる発見を求めてDUBAIに行ってきました。
なぜDUBAIなのか?私自身今考えると、なぜなんだろう?と改めて思う。
自分が求めているモノ(コト)を少し考えさせられました。
現在、私はサロンで日々を送っているのですが、ココではMIXというキーワードを大切にしています。
それは、ファッションにおいての方向性の自由と共存です。
街・ファッション・諸先輩方に流されようが、相反する感覚の下独創的でいようが、落とし込まれた世界観で自由に存在しうる場所、そこがTOKYOであると考えているからです。
その方向性がJoelle Gagnard にも反映しているのだと感じました。
こうした思考から、今回のDUBAIもMIXされた街があるのでは?と考えたのだと感じています。
空港を降り1時間30分ほどタクシーで走ると、そこには銀座のオフィスビルにも似た高層ビル群がありました。ここから1時間圏内には、高層ビル・7つ星ホテル・旧市街・ビーチ・砂漠・自然保護区・テクノロジー・宗教・現代的思想etc、まさに総てがMIXされた街になっていました。そしてここで生活をする人々・ビジネスマン・観光客、総ての方の母国のスタイルが共存しています。
私は買い付け場所に、古くからこの土地で生活する人々の街(旧市街)を選び、タクシーで30分ほど走り木製の船で15分ほど河を渡り向かいました。そこには、インドやエジプトから集められたコットンやシルク・アクセサリーがずらっと並んでいます。中にはアンティークのコインや、イスラム圏の女性のストールや服(ニカーブ・チャルド)なども並んでいました。
ここでは日本人としてではなく、中国人として声をかけられることが多かったのですが、JAPANと言うと、真っ先にTOYOTA ・テクノロジーと多くの方に認知されていました。そのはずでしょう、タクシーに乗れば50%以上の確率でトヨタ車ですし、カメラの大半はNikonかSonyです。改めて、日本のテクノロジーはすごいんだなと。先人の方々に感謝です。
2010 S/SS Collection Show
DUBAIでの5日間の滞在、外から見た日本を感じ、偏りがちになりやすい自身の感覚をリセットしてきました。
少し意識改革のスタートになれた気がします。これからもJoelle Gagnardは、ジャンルレスでありたいと思う意味を大切に、文化・カルチャーetc、総てのコトをヘアアクセサリーという小さなモノの中で表現します。
世の中には素晴らしいコト・モノがたくさんあります。
その中でJoelle Gagnardは、何かしらのコト・モノのきっかけになれればと思っています。
MONDE corp.代表 山本洋史
山本洋史
Monde Corporation 代表。2001年ヘアサロン『Bloc』を発足。その独創的な世界観と絶妙なバランス感覚で、老若男女問わず、多くのお客様を魅了し続け、2011年現在3店舗に至る。2007年よりヘアトリートメントや、レザーを使用したシザーポーチをはじめとするオリジナルの商品展開をスタートし、2009年ヘアアクセサリーブランドJoelle Gagnardを本格的に始動。さらに2010年統括ディレクターに森山直樹を迎え、アパレル事業を確立させる。