フランスの最高級ダウンメーカー
世界の有名ダウンブランドのダウンシェアをも行うピレネックス。日本国内だとそれほど馴染みのあるブランドではないが、その実力は折り紙つき。同ブランドから生産されるダウンは洗浄から仕上げまでの工程をすべて一貫して行っているため、最高級のダウンが仕上がる。その歴史は実に長く、フランスで創業後150年を超える。そんな同ブランドのダウン生産の仕組みや魅力をブランドの歴史とともに紹介する。
1859年、フランスにて創業。現在4代続くファミリービジネスであり、現在3箇所の生産工場を持つ。フランスでのダウン生産の92%のシェアを持ち、EU内でもトップクラスの企業である。EUのダウンはノースアメリカ、アジアの物に比べ、フォアグラを目的とした飼育がされているので非常に良質で高級とされている。また第2次世界大戦ではフランス軍にダウン製品が採用され、その高い機能性が実証されるなど実力は本物。 アルピニストのルイ・オードゥベル氏が、ピレネックスのダウンジャケットのテクニカルマネジャーを勤める。彼は1978年にアルペンを征し、その後も数々の記録を打ち立てている。78歳を超える現在でもアルペンの山に挑戦し続けているのだ。そしてゴアテックスをいち早くダウンジャケットに取り入れるなど高機能ダウンプロダクトを次々と開発し、トップブランドへと成長していったのです。 同ブランドが誇る最高級ダウン「エルデヴェン」はフォアグラの副産物である良質な欧米産グースダウンのなかでも700〜800フィルパワーの最高級品質なものを使用。独自のノウハウによる選別、テスト、抗菌洗浄などを経て厳格にクオリティコントロールされた最高級のダウン素材なのです。
通常ダウンは種類、色、ファーマーで区分しコンピューターで管理されている。まず、最初はダウンの洗浄から行われ、この第一段階で土、ダストなどが取り除かれる。次に120℃で乾燥にかけられ、その後、羽の大きさにより選別。この選別される機械はメタルは使われず、ウッドとガラスで作られ、これは舞い上げた羽毛がくっつきにくくすることからこれらで作られている。選別後、一番大きいフェザーはファーマーに返されそれはファームにひかれたり、飼料として使われる。その後サイズ分けされた毎に再度洗浄が行われる。ここで使われる機械はすべて独自の規格で作られたもので、2度にわたる洗浄にはリサイクル水が使われ、工場内に水のリサイクルシステムも用意されている。このリサイクルシステムはピレネックスにより開発され、現在はパリ市でも使われている。出荷の際に使われる袋、ワイヤーなどもすべてリサイクルされ、会社をあげエコロジーに取り組んでいる。
ダウンベスト¥28','350/PYRENEX