HIKARU KOBAYASHI
SHIPS YOKOHAMA
STORE MANAGER
小林 輝
(シップス 横浜店 店長)
Updated 2023.05.10
06
ルールがあるから、スーツは面白い
「目指しているのは“モテる服装”ですね」と
いたずらっぽく話す小林ですが、その装いは基本を重んじた正統派。
軽薄さとは真逆をゆくスタイルです。
「スーツは自由、と昨今よく言われますが、型破りが楽しいのはルールがあるからこそ。
スーツの核心って、そこにあると思うんです」
“モテたい”発言とは裏腹のストイックな持論。
さて、彼の本心はどこにあるのでしょうか?
「目指しているのは“モテる服装”ですね」と
いたずらっぽく話す小林ですが、
その装いは基本を重んじた正統派。
軽薄さとは真逆をゆくスタイルです。
「スーツは自由、と昨今よく言われますが、
型破りが楽しいのはルールがあるからこそ。
スーツの核心って、そこにあると思うんです」
“モテたい”発言とは裏腹のストイックな持論。
さて、彼の本心はどこにあるのでしょうか?
「だらしないのはもちろんNGですが、ビシビシに決めすぎないよう意識しています。たとえば、ネクタイの結び方。ギュウギュウに締めず、ふんわりとした雰囲気が残るくらいが好みですね。あとは、作為的にならないことも大切だと思います。今日はダブルディンプルになっていますが、これも狙ったのではなく、たまたまそう結べたから。それくらい隙があるほうが、色気が出るように思うんですよね。こういう自分なりのルールは、若手のときに先輩方から叩き込まれたアメトラの基本が地盤になっていると思います。決められた枠組みがあって、アウトとセーフのギリギリを攻める。それがテーラードウェアの面白さだと思いますね。たとえるなら “校則を破る楽しさ”のようなものだと思うんです」
「実はこのスーツ、ボタンを後から付け替えているんです。もともとはもっと明るい茶色だったのですが、焦げ茶のホーンボタンに変更しました。ブラウンのスーツという主張のあるアイテムだけに、控えめに見えるよう気を配ったつもりです。あとはネクタイが悪目立ちしないよう、軽やかなリネン素材を選んで調和を図っているのもポイントでしょうか。僕が思うに、スーツとは着る人を“正当化”してくれる服。だからこそ、品のよさを大切にすべきだと考えています。上品さの実践法は人それぞれだと思いますが、僕にとっては“控えめさ”。言い換えれば、基本を大切にすることなんですね。上品は基本から生まれる。それが僕の持論です」
「靴はパンツに合わせて選ぶのが普通だと思うのですが、僕はVゾーンとコーディネートしています。シャツタイが寒色系なら黒靴を、暖色系なら茶靴を合わせるのがマイルールですね。今日はブルーシャツとグリーンタイで寒色寄りの胸元なので、黒靴を選びました。とはいえカジュアルスーツなので、堅苦しく見えないようダブルバックルのスリッポンを素足で。冒頭で“モテるスーツスタイルが目標”とお話ししましたが、それはつまり周囲の視線に気を配ること。相手から好印象をもたれる秘訣は、やっぱり品のよさだと思います。そして繰り返しになりますが、上品は基本から生まれる。ルールに敬意を払いつつ、時にはその境界線付近で遊んでみる。そんな服装を日々楽しんでいます」
SUIT/DE PETRILLO
SHIRT/ERRICO FORMICOLA
TIE/STEFANO CAU × SHIPS
POCKET SQUARE/SHIPS
SHOES/FERRAGAMO
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