MY CHIC STYLE 02 SHIPS 公式サイト｜株式会社シップス

ブランドコンセプト『BASIC TO CHIC』に基づいて、「MY CHIC STYLE」をテーマに、暮らしにも働き方にも独自のスタイルを確立した女性たちにお話を伺うインタビュー企画。暮らしや仕事、ファッションで大切にしていることをお聞きしながら、「あなたにとってのシックとは？」を紐解いていきます。

「仕事も子育ても、暮らしも、すべてがシームレスにつながっている」そう話すのは、ミュージシャンの坂本美雨さん。ライフスタイルの変化、体や心の声と向き合いながら、その時々の想いを歌に込めて表現してきた坂本さん。いつも機嫌よく、大切な人たちとかけがえのない時間を過ごすために心に留めていること、日々考えていることをお話いただきました。

Profile

坂本美雨さん｜ミュージシャン

1980年生まれ。97年「Ryuichi Sakamoto feat. Sister M」名義で歌手デビュー。音楽活動にとどまらず、ナレーション、執筆、演劇など表現の幅を広げる。2015年に長女を出産。自身の SNS では愛猫”サバ美"と娘との暮らしぶりをありのままにさらけ出している。
Credit

プロデュース：マガジンハウスクリエイティブスタジオ　編集：花沢亜衣　撮影：猪原悠　文：高野瞳　スタイリスト：石橋修一　ヘアメイク：星野加奈子

Movie

Interview

自分の体の声や気持ちに耳を澄ませて。 日々を丁寧に大切に過ごしたい: 体調や内面って本当に日々変わるものだから、そんな体の声や気持ちにちゃんと耳を澄ませていたい。 “無理をしない”ことを大切にしています。いつでもそうできるわけではないけれど、できるように心がけています。
私の場合は、仕事も日々の暮らしもひとつながり。歌というのは、自分の人生が出てくるものだから、すべてシームレスになるのが自然だと思っていて。音楽性にもよりますけど、日々自分が感じていることや伝えたいことが歌になっていく感覚なんです。ちゃんと暮らしをしていることや、子育てをしているなかでのリアルな経験が全部音楽につながっていくことだと思っています。家族や友人たちとの関係も含め、日常は私の歌には欠かせない存在。分かれていないからこそ、どちらも大切に思いながら丁寧に日々を過ごしたいですよね。

暮らしを作る 3つのBASIC ITEM: 若い頃は黒しか着ない時期もあったくらい、黒は好きな色。落ち着くし、守られている感じがして、自分でいられるんです。なかでもブラックワンピースは、肌のようになじんでいます。暗くならないために、真っ赤な靴や小物を合わせるのが定番。赤やピンクも、黒の次によく手に取る色です。
あと最近は、ニットも好きなアイテム。年齢を重ねるごとに肌触りが良いものを優先して選ぶようになっていて、肌触りのいいカシミヤのニットがお気に入りです。

「今日は何が着たい？」 その日の気持ちや感覚を大切に: 「シルクを着てツルツルしたい？」「カシミヤでぬくぬくしたい？」と、洋服を選ぶ時は自分がどうしたいかを無意識に考えている気がします。『今日は何を着たいかな』と問うことも、体の声を聞くことにつながりますよね。着てみて、やっぱり違うなって着替えることもあるし、なんだかシルエットが合わないなと思うと気持ちも落ちるし。それが仕事の衣装ならなおさらです。着る洋服は、その日パフォーマンスにも響いてくる。だから洋服を選ぶこと、着ることは、そのくらい大切なことだと思っています。
基本的に、首元がきれいに開いていて、柔らかくてヒラヒラしていて、布の分量が多い（笑）、ロングワンピースが好きです。
世の中に無数にある洋服の中で何を選び取るかも大事にしたい。信頼できる友人が作ったものや買い付けてきたもの、人のつながりの中で出会う洋服を楽しんでいます。

自分もまわりも機嫌よく、 有限の時間を大切な人と過ごしたい: 限られた時間を大切に過ごしていきたいと思っています。その中で大切にできるものはそんなに多くはないし、娘が生まれてからは特に時間の大切さを感じています。その時間を何に使うか、誰と過ごすか、毎日優先順位をつけなきゃいけない。有限だからこそ、ひとつひとつを丁寧に選びとっていきたいなと思っています。
限りある時間を大切な人たちと大切に過ごすためにも、日々、なるべく自分が気持ちよくいられるように。それが結果的に、まわりの大切な人たちのためにもなると思うし、子どもに対しても機嫌よくいられることにもつながるから。

シックとは…

『自分をちゃんと知っている』ということ: シックと聞いて浮かぶのは、上品という言葉です。上品さというのは、身につけている服やアクセサリーが上質だったり高価だったりすることよりも、それらを纏っている人の内側からにじみ出るものではないかと思います。目には見えないけれど、その人が纏う空気感。自分自身をよく知っていて、何が好きで、どういう意図を持って意思を持ってそれを選んでいるのか。結局はそれを作るのは、『自分をちゃんと知っている』ということなのかな。